☆ 山ノ神遺跡



大和国城上郡
奈良県桜井市三輪字馬場山神
(アクセスはは下部写真を参照)



場所は狭井神社の北東60m、標高140mほど、舌状尾根上の「出雲屋敷」というところ。かつては「絶対不可侵」とされ、杉の木の周囲に灯明を掲げて祀られていたようです。
◎今から100年ほど前の1918年、ミカン畑の開墾のため、この磐を除去しようとして土を掘るといろんな物が出土。そこから発掘が始まるわけですが、3ヶ月の期間が空いたためにほとんどが持ち去られてしまいました。当地からの発掘品として現在展示されているものは、いわゆる「残りカス」と考えていいのかと思います。
◎主な発掘品は子持勾玉1点、碧玉製勾玉5点、水晶製勾玉1点、銅製素文鏡3点、弥生土器などです。
◎長さ1.8m幅1.2mの磐が露出していたとのこと。現在座しているものでしょうか。その周囲に5つの小岩が並べられ、下には川原石が敷き詰められていたようです。
当時は古墳と思われたそうですが、現在は祭祀跡として通っています。発掘品も祭祀用具であるとする説が有力。
◎発掘品の年代調査によると、4世紀後半(前半とも)からの祭祀跡かと考えられています。弥生式土器があることから弥生時代からという説もありますが。
また延喜式に記される酒造用具との類似も指摘されており、酒造の神を祀っていたいう説も。
◎なお「出雲屋敷」はイスケヨリヒメ神の屋敷とも言われています。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。


場所は狭井神社からまださらに北。狭井神社の鳥居前を北に過ぎるとすぐに「山辺の道」と辰五郎大明神への参道と分岐しますが、辰五郎大明神の方(右手)へ。


10分ほど山道を歩くと辰五郎大明神の幟旗が現れます。そこへ行かずに左手にさらに山道が続きます。


1~2分足らずで鳥居が見えてきます。






「大美和」第135号より。


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