野口神社


大和国葛上郡
奈良県御所市蛇穴540
(南50mほどに10台以上の専用P有)

■祭神
神倭伊波礼毘古命
彦八井耳命


古い集落の中に鎮座、「蛇穴(さらぎ)村」の鎮守かと思われる社。
◎ご神体は木彫りの龍神で、当地では古くより龍神(蛇神)伝承があるようです。神社の南西には年中尽きることのない湧水があるらしく(未確認、現在もあるのかは不明)、村では重宝されたようでそれが伝承に結び付いたのであろうと思われます。
◎当地は彦八井耳命を祖神とする茨田連(マムタノムラジ)が河内から移住してきた地。長者の一人娘が役行者に恋心を抱いたそうです。ところが行者の身分であるため叶うことはなく、娘は大蛇となり火を吹いていたとか。発見した村人は驚き持っていた味噌汁を大蛇にぶっかけました。すると大蛇は井戸に逃げ込んだので、それを井戸で塞いだという説話が残っています。
◎当社には14mもの注連縄を拵え村を練り歩く祭があり、味噌汁をかけるそうです(現在は食すのみ)。境内には井戸を模した石組みがあり蛇塚と呼んでいるようです。
◎当地は葛城川の近く。「堤」の管理をしていたとされる茨田連を朝廷が呼び寄せたのかもしれません。
また当地の「蛇穴」という地名に関する由来等は社頭案内が詳しいので、写真を掲載しておきます。

*写真は2018年6月と2021年2月撮影のものとが混在しています。







こちらが井戸を模した蛇塚。練り歩いた後の注連縄が据えられています。

注連縄が無い時の状態。

地名「蛇穴」の由来の案内板。