丹生官省符神社
(にうかんしょうぶじんじゃ)

紀伊国伊都郡
和歌山県伊都郡九度山町慈尊院835
(P有、慈尊院のP有るが丹生官省符神社のPも有)

■旧社格
郷社

■祭神
丹生都比売大神
高野御子大神
大食都比売大神
市杵島比売大神

丹生都比売を祀る神社。「官省符」とは平安時代に荘園(不輸租、=免税田)となった高野山麓の所領のこと。慈尊院が建てられ、当社はその所領の鎮守として空海が創建したとされる神社です。
空海は自身の放漫な欲望を叶えるために丹生都比売(ニウツヒメ)に目を付けました。比売神を奉戴する一族が水銀発掘に長けていることを利用し、一族の足跡を追い最終的に高野山に鎮まる比売を追い出すことに成功、水銀発掘で得た莫大な資産を糧に終に山頂に一大テーマパークを築き上げました。
悪童を尽くした空海ですが、祟りを恐れてか丹生都比売神社をはじめ当社など丁重に比売を祀っています。その莫大な資産を糧に当社も美しく壮大な社殿が築かれています。
ご祭神に現れる高野御子大神は、おそらく比売を祀る司祭者であったろうと考えられています。狩場大明神とも称されていますが、おそらく丹生一族による伝承。上記の司祭者が贄(にえ)として神前に捧げる生贄を狩るために二頭の犬を連れていたというものかと思われます。
なお他のご祭神については中世には天照大神や八幡神、春日神などを合わせて七社明神と呼んでいたようです。江戸時代にも二社、さらに明治の合祀政策により周辺の諸社を合祀しているようです。