白鳥塚古墳 (日本武尊御陵)
伊勢国鈴鹿郡
三重県鈴鹿市石薬師町北松塚
■形状
前方後円墳(帆立貝式)
■全長
80m
(再調査の結果78mから修正)
(基壇を含めると92m)
■築造時期
5世紀前半
■出土品
円筒埴輪、蓋埴輪片
■周辺の状況
近くを「鈴鹿川」が流れ、台地上になったところ。全7基の古墳があり加佐登神社が隣接。
■被葬者
「鈴鹿川」流域を支配した首長墓。
日本武尊を祀る加佐登神社に隣接、死ぬ間際まで携えたとする笠と杖をご神体とする神社であることから、尊の終焉の地ではないかとも考えられています。したがって尊が眠る墓であるとも言われています。
本居宣長や平田篤胤など多くの国学者は当地を尊の墓所であると考えました。ところが当時は円墳とみなされていたため治定墓とはなりませんでした。
平成16~17年の調査で帆立貝式の前方後円墳であると判明、俄に現実味を帯びてきました。
宮司さんのお話では当地の辺りが古代の海岸線で、現在の平地部分は海だったとか。日本武尊の痕跡が残るところをたどると、海岸線を移動した様子が手に取るように分かるとのこと。
「奉冠塚」「奉装塚」が近くにあり、これは尊の異物であると伝わります。
*写真は2018年4月と2022年12月撮影のものとが混在しています。