息神社
(おきのじんじゃ)

遠江国敷智郡
静岡県浜松市西区雄踏町字布見8690-1
(P無し、社前道路が少し広くなっておりそこに駐車がベターか)

■延喜式神名帳
息神社の比定社
許部神社の論社

■旧社格
郷社

■祭神
志那都比売神
宇迦之御魂神
猿田毘古神
大宮比売神

社名の読みは「遠江國式社考」「大日本史」では「オキノ」、九条家本、吉田家本などでは「ヤスミノ」、「遠江國式内社摘考」では「ヤスラ」または「イキノ」、「遠江國風土記伝」では「ソクの社」としています。また「息」を「恩」と間違えて「オムノ」としているものも。以上を列挙しながら「式内社調査報告」はこれほど社名が一致しないのは珍しいと嘆いています。
浜名湖の東岸、海にほど近いところに鎮座。風神を祀る社ですが海神という説も。「息」なのか「沖」なのかの違い。
また五穀豊穣を祈る「田遊祭(たうたまつり)」があり、伏見稲荷大社から宇迦之御魂神を勧請したとされ「米大明神」と呼ばれていた時期もあるそうです。その「米」が「許部(こべ)」に通ずることから許部神社の論社となっています。その許部神社の論社は浜松八幡宮もあります。ただし応安(1374年)、永和(1375年)「息大明神」と書かれたものが残っているらしく、そこから推測すると伏見稲荷大社からの勧請はそのあととなるのでしょうか。
風神、海神、田の神と原初の姿ははっきりとしませんが、現在は五穀豊穣に関する盛大な祭とともに「田の神」が主役のようです。


正一位を賜っています。神紋は稲。


境内にある水神を祀る磐境風のもの。

こちらは不明の磐境風のもの。