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ZEL's:写真とジオラマとプラネタリウム

趣味は写真、プラネタリウム巡り、科学施設巡り、ジオラマ初心者、フィギュアスケート観戦、かつてはゲーム音楽の作曲も。
2021/8月にこのブログを開設。

名古屋から賢島まで近鉄特急に乗る機会がありました。

近鉄には、川越富洲原駅、白塚駅、伊勢中川駅、志摩赤崎駅の4つの駅に転車台があります。この特急に乗ると、それをすべて見ることができる!と気づきました。

 

(近鉄ホームページから引用して加工)

 

実際、すべて車窓から見ることができました(海側の席を取る必要があります)。

今回、今まで撮影していなかった志摩赤崎駅と、前回うまく撮れなかった伊勢中川駅を電車の車窓からリベンジしました。

 

まずは伊勢中川駅をリベンジ。

動画です。

 

 

 

転車台が小さくて、少し離れたところにあるので、頑張ってもこれが限界でしょうか。少なくとも前回よりはうまく撮れました。

 

続いては志摩赤崎駅。

 

 

 

こちらは電車からの距離が近くて、バッチリです。

 

賢島→鳥羽でも撮りました。

 

 

こちらはもう夕方暗くなっていたので、あまりうまく撮れていません。

 

この転車台も、地上から撮るのは難しそうです。

白塚駅を除くと、やはり電車に乗って見るのが一番ですね。

 

ほかの近鉄の転車台はこちら。

 

 

 

<訪問日:2024年9月>

名古屋市科学館(愛知県名古屋市)。

 

 

本当はプラネタリウムを見たかったのですが、夏休みでもちろん満席。

せっかく来たのだから旧投影機 ツァイス MarkIVを見ていくことにしました。

 

 

いつ見てもカッコいい機体です。

これを iPhoneのLiDARカメラでぐるりと撮影し、3Dモデル化してみました。

 

 

単にぐるっと回って撮影しただけの動画ではありません。

Scaniverseというアプリを使い、3Dモデルとして取り込んでいます。それを回転させました。つまりアプリ上で自由にぐるぐると動かすことができます。

(以前ご紹介した、名古屋市科学館製のアプリと同じようなことができます)

 

これは3Dデータになっているので、加工して3Dプリンタで出力もできるようです。

しかし私が撮影したデータ自体は欠損部分が多くて、まともな模型にはなりません(投影機の上のほうなどは撮影できないので、細かいところのデータがない)。あくまで見るだけ。

 

さて、他に見たかったのはこちら。

 

 

 

これは「霧箱」といって、この透明な箱の中は冷却されたアルコールで満たされています。この中を放射線が通過すると、その通り道がイオン化され、アルコールの霧ができるという仕組みです。

百聞は一見に如かず、動画で御覧ください。

 

 

 

α線、β線などによって軌跡の出方が変わります。ずっと見ていても飽きません。

ドライアイスがあれば個人で作ることもできるようです。

 

しかし自然界でこんなにいっぱい放射線が見られるというのはちょっと不自然。これはおそらく、この装置の周囲に線源(放射線を発生させる元)が設置されているのではないかと推測します。

 

ほかの展示物を見ていて・・・ふと「私が子供の頃にあった展示物で、今も残っているものはないか?」と。

探すことにしました。

 

こちらは「スパークチェンバー」。

 

 

 

宇宙線が通り抜けるときに、光の筋と音が鳴る仕組みです。

昔の展示についても説明がありました。

 

 

光電管も壊れずにそのままなのでしょうか?素晴らしいです。

 

こちらは「ブラックホール」。ほかの科学館にもありますね。

 

 

 

これもずっと見てしまいます。特に玉が沢山出たときに、玉同士がぶつかってしまったり。楽しいです。
 
こちらは「たこのダンス」。確かに昔ありました。
「なつかしのてんじ」と紹介されていました。
 

 

こちらは「NKSじしゃく」。

非常に強力な磁石。今でこそネオジム磁石などが簡単に手に入りますが、昔は強力な磁石を日常生活で見ることはなく、物珍しい展示でした。

 

 

こちらは、振り子のように吊るされた容器の中から砂が出てきて、奇跡を描くもの。

こちらも昔あったと思います。

 

 

このぐるぐる回して歯車やカムが動くもの。

これ自体は新しいですが、昔はこういった歯車やカムの小型装置がたくさん並んでいて置いてありました。どれもこれも動きが不思議で、自分で動かせるところが楽しかったです。

 

 

ちょうど以前ご紹介した、東京海洋大学の百周年記念資料館にあったこちらのような展示でした。これ実に楽しいので、復活してほしいですね。

 

 

屋外に目を向けてみると、こちらも昔からの展示かと思います。

 

 

こちらは懐かしの展示とは関係ありませんが、ロッカーが元素の周期律表になっているもの。これだとどこに入れようかと考えてしまいますね。

 

 

ほかにも懐かしい展示がないかと探したのですが、見つけられませんでした。

(もしご存じの方がおられれば教えてください。できれば1970年代)

 

<訪問日:2024年8月>

(前回からのつづき)

 

次は、ALPSと呼ばれる「多核種除去設備」の建屋をバスから見学。

汚染水に含まれるセシウム、ストロンチウムなどを低減する装置。既設ALPS、増設ALPS、高性能ALPSの3つがありました。

 

(GoogleEarthより引用)

 

「汚染水を処理して海に放出しなくても、そのまままた冷却水として再利用すればよいのでは?」

見学すると、当然出る疑問です。

 

実はもちろん再利用しています。

しかしそれ以上に地下水や雨水などが流入し、汚染水となってしまう。約80m3/日。

これがどんどんタンクが増えてしまう原因です。

GoogleEarthで見てもわかる通り、敷地内は本当にタンクだらけでした。

 

雨水ができるだけ流入しないよう、敷地内はモルタルでフェーシングされていました。

 

(東京電力バーチャルツアーより引用)

 

もとは緑の芝生で綺麗に整えられていたであろうところが、灰色の無機質な斜面になっています。徹底しています。

 

次に、「グリーンデッキ」にやってきました。

ここからは5号機・6号機の原子炉建屋と、ALPS処理水の放水設備を見ることができます。

 

(GoogleEarthより引用)

 

(東京電力バーチャルツアーより引用)

 

海が綺麗に見える見晴らしのいい高台です。

5号機・6号機は、無事です(しかし廃炉予定)。6号機のディーゼル発電機のみがたまたま高いところにあり、津波を免れました。このディーゼル発電機を5号機と共用することで、両方とも冷却ができたとのこと。

 

聞いた話では、実は1~4号機でも非常用ディーゼル発電機はさらに予備があり、浸水を免れていたと。しかし残念なことに配電盤が低い位置にあり浸水。結局機能しませんでした。

どこまで想定していたかわかりませんが、もし配電盤が浸水対策されていれば・・・と思わずにはいられません。

 

ALPS処理水の放水設備は、そこで放水しているわけではなく、海底トンネルを掘って1km先の海で放出していました。そのトンネル工事に使われたシールドマシンもグリーンデッキに展示されていました。

 

(東京電力バーチャルツアーより引用)

 

このあと敷地内のタンクなどを見ながら、また入退域管理棟に戻りました。

退場時は、ホールボディ・カウンタと呼ばれる大型の装置に1人ずつ入り、内部被ばく検査されます(もちろん問題ありませんでした)。

渡されていた線量計には数値表示などはありませんでしたが、返却時に数値を教えてもらえました。私のこの日の被ばく量は 0.01mSvでした。レントゲン撮影1回分程度。

 

このようにして、視察は終了。

いただいた資料とボールペン。

 

 

 

東日本大震災を経験した身として、もともとこの原発事故に興味がありました。映画「Fukushima50」やドラマ「THE DAYS」などをよく見ていました。

さらに、福島第一原発の作業員が描いた漫画「いちえふ」も読みました。

 

 

「いちえふ(1F)」とは、福島第一原発の通称です。

マスコミでは「フクイチ」と言ったりしていますが、関係者や現地で「フクイチ」という人は誰もいない。いただいた東京電力の資料にも1Fと書いてありました。

 

この漫画では実にリアルな作業員の日常が描かれており、読むだけで廃炉作業がどんなものかをうかがい知ることができました。

ぜひその現場をこの目で見てみたい。

その夢が叶った一日でした。

 

原発事故は二度と起こしてはならないし、日本のような地震国には原発は設置するべきではないと思っています。

しかし起きてしまった事故を収束するため、廃炉作業に日々努力されている皆さんには心から敬意を表します。この廃炉作業は今後何十年も続きます。

今後も、廃炉作業に注目していきたいと思っています。

 

<訪問日:2024年5月>