虎塚古墳(茨城県ひたちなか市)。
全国的にはあまり知名度が高いとは言えない古墳ですが、大きな特徴があります。
石室内に壁画があるのです。
春と秋に一般公開があり、行ってきました。
受付で観覧料を払ってチケットをもらいます。
虎塚古墳は前方後円墳。こんな形をしています。
これはひたちなか市埋蔵文化財調査センターにある立体模型。
市内に住む小学生の作品。
わかりにくいかもしれませんが、小さな丘のようになっています。
こちらは後円側から見たところ。ここに観覧用の入り口があります。
石室内には一度に入れる人数を限定しているため、呼ばれるまでこのテントで待機します。
順番が来たら、石室が見られる観察室に入ります。
ここから先は撮影禁止。
このようになっています。
撮影禁止のため、ひたちなか市埋蔵文化財調査センターの実物大のレプリカでご紹介。
だいたいこんな感じで見ることができます。
高松塚古墳のような極彩色のわかりやすい絵ではありませんが、原始的な力強さと、謎めいた雰囲気。しかも非常に保存状態が良いです。
これには理由があり、石室内が置かれていた環境・状況をできる限り守っている、ということ。どういうことかというと・・・
いまから50年前(1973年)に発見されたときに、非常に保存状態が良かった。
つまり埋まっていた状態の温度や湿度が、一番保存に適していた。
それならば、余計なことはせずそれを維持すればよい、という発想。
高松塚古墳は発見後に人が入り込むことによって、環境が変化してカビなど劣化が進んでしまいました。
虎塚古墳では、発見されたときに石室内の温度湿度を測定。それの温度湿度を維持できる春と秋のみ公開。あとの時期は封鎖しています。
おかげで50年経った今でもこんなに状態の良い壁画を見ることができます。
今どきは何でもキャラクター化ですね。
「虎塚ちゃん」というキャラが生み出されていました。
次回は、ひたちなか市埋蔵文化財調査センターをご紹介します。
<訪問日:2024年3月>