幻の駅「下野中川駅」:国鉄 長倉線(未成線)(栃木) | ZEL's:写真とジオラマとプラネタリウム

ZEL's:写真とジオラマとプラネタリウム

趣味は写真、プラネタリウム巡り、科学施設巡り、ジオラマ初心者、フィギュアスケート観戦、かつてはゲーム音楽の作曲も。
2021/8月にこのブログを開設。

「未成線」ってご存じでしょうか?

廃線、はよく知られていると思いますが、未成線はその逆。

計画されたものの、実現されなかった路線です。

 

先日ご紹介した真岡鐡道 茂木駅。

終点なので行き止まりになっています。

しかし実は、この先に計画された路線がありました。

「国鉄 長倉線」です。

 

 

茂木~後郷~下野中川~小深~野田~長倉 の各駅を設置して茨城県まで伸びる路線だったようです。

実際に着工もしていて、線路も一部敷設していたようですが戦争の資材供与のため撤去。

トンネルなどもあり、まるで廃線跡のように線路の痕跡があるので、見た目に面白そうです。

 

(茂木町観光協会HPより引用)

 

 

このうちの「下野中川駅」が整備中とのことで行ってみました。

当然ですがナビの検索にも出てこないので、場所を設定するのがちょっと大変でした。

現地には親切にもこのように案内板があります。

 

 

駐車場まで整備されています。

 

 

こちらが下野中川駅。

もちろん当時は計画のみだった駅を、想像で実体化したものですね。

 

 

 

駅標の記載が旧住所表記になっているのがいいですね。

しかもレール、信号機まで敷設して気合が入っています。

それに・・・

 

 

車掌車 ヨ5000形!

レストアしてあるのか、ピカピカです。

「下野中川駅常備」というのが遊び心があっていいですね。

 

 

まだ工事中のようでしたが、これからもっと駅っぽくしていくのでしょうか。

 

この駅から両方向を見てみると、未成線であることがよくわかります。

 

 

 

今からでもすぐにレールを敷いて走らせられそうですね。

 

「廃線」は、かつてその路線を利用していた人の生活や風景をノスタルジックに感じられそうですが、「未成線」は、「もしこの路線が通っていたらどんな生活・景色に変わっていたんだろう」と想像を巡らせる楽しさがあるようです。

 

整備が完了したらまた訪れてみたいです。

 

<訪問日:2023年7月>