【スネアドラムの出し方その3】〜舌技を磨こう | アカペラひとすじ!ボイパはつらいよ

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ボイスパーカッショニスト、つるのBlog。
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前回はスネアドラムの出し方の”前編”として、『【アタック音】をクチビルを弾いて出すチーム』を紹介しました。
※クチビルを弾いて出す出し方はその2参照


後編の今回は、
『【アタック音】を舌を使ってタンギングで出すチーム』を紹介していきたいと思います。


そもそもタンギングとは、英語の【t】を発音する時に使うものです。

歯の裏に舌を押し当てることで空気をせき止め、圧力をかけたまま”tッ”と舌を奥に引くことによって、スティックで叩いたようなカタくて乾いた音を出す方法です。



そしてこちらは物理的に考えて、タンギングの時点でクチビルを使っていないので【太鼓の響き】をクチビルの振動で出すのは不可能です。


つまり、『【アタック音】を舌を使ってタンギングで出すチーム』【太鼓の響き】を出す方法はおのずと、声帯を使って声で出すタイプ一択になります。


また、高い余韻】の出し方も自然と『歯擦音で出すやり方』になります。
タンギングした後、せき止めていた空気を出し続ければ、勝手に”Su-”という歯擦音が出ますからね☆

※別に『空気の流れる音で出す』やり方もできなくはないんですが、せっかくタンギングで出た鋭い【アタック音】を、クチビルを閉じて鈍らせてしまうこともないと思うのです。


というわけで
【アタック音】
タンギング
【太鼓の響き】
声帯を使った声



まず歯の裏に舌を当てて空気をせき止め、舌を一気に奥に引くことで”tッ”とタンギングします。
それと同時に声帯を使って”トゥッ”と実際に声を出し、太鼓の”ポンッ”という響きである中域の音を出します。
ホント、強く”トゥッ”!と言ってしまう感じです。


そしてそのままクチビルを閉じず息を出し続け、高い余韻】歯擦音で出します。

Su という歯擦音を使うので、口は開いています(ウの形になってます)。


実際、こんな感じです。

※とてもファットで力強い音が出ます。
演奏者の口の形に音色が左右されにくいのも、この出し方の魅力です。


先ほど、『太鼓の響きは声で出す一択だ』と言いましたが、確かにクチビルを震わせるのは不可能です。

しかし敢えて声も使わず、【アタック音】と【高い余韻】のみ鳴らして、【太鼓の響き】を出さない…という方法もあるんです。


言ってしまえば、
【アタック音】
タンギング
【太鼓の響き】
なし

太鼓が鳴らないので力強い音は出ませんが、ブラシでスネアを叩いたようなカホンのような、軽く乾いた音を出すことができます。


手前味噌で申し訳ないですが、僕の演奏動画です(笑)
この曲ではカホンをイメージして打ってます。


※ボイパが入ってくるのは2:14あたりからです。
静かな曲調の時など効果的な場面で使えば、アコースティックな世界観を演出できます。


今回は『【アタック音】を舌を使ってタンギングで出すチーム』を紹介しました。

…これでスネアの出し方全部…かと思いきや!



『【アタック音】をクチビルを弾いて出すチーム』、『【アタック音】を舌を使ってタンギングで出すチーム』、これはどちらも息を出しながら音を出すやり方でした。

ですが実は、それぞれに裏キャラ的存在として、『息を吸いながら音を出す』やり方が存在するのです!


というわけで次回は、『息を吸いながらスネアの音を出すチーム』
を紹介したいと思います!

その4お楽しみに!
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