皆さん、こんばんは。
佐伯恵太です。
なんだかほんのり顔が赤くてほろ酔いみたいですが、一滴も飲んでいない写真です。
外が暑くて火照ってたのでしょうか
さて、今日のテーマは「年齢と時間の感覚について」
先日、Eテレ「又吉直樹のヘウレーカ!」で取り上げられていた「時間」についてのお話がとても面白かったのです
実験心理学者の一川誠先生のお話の中で、時間の感覚に関する内容がありました。
同じ1時間や同じ1年を過ごしたとしてもその人の年齢によってその時間が長いと感じるか、短いと感じるかが違う、というお話です。
皆さん、ストップウォッチでちょうど1分で止めるという遊びをやったことはありますか
僕はありますし、おそらく多くの方が経験のあることかと思います。
しかしそれは、頭の中で数字を数えながら、頭の中でちょうど1分のときに止める、ということだと思います。
番組で出てきたやり方は、
全く秒数のことを考えないで何か他事を考えたり、或いは無心の状態で、1分になったと感じたときに止める、というものです
これによって、その人の時間の感覚がわかるというのです
1分と思って止めたのに30秒だった、という人と、1分と思って止めたら1分半だった、という人では時間に対する感覚が違います。
前者は、1時間ってけっこう時間がたっぷりあるなぁ、と感じ、後者は、1時間ってあっという間だよなぁ、という感じる、という違いです。
ちなみに僕はこの1分止めチャレンジでなんと38秒でした
1分って意外と長いなぁと思いました。
こんな風にして時間の感じ方を測定できるわけですが、この時間の感じ方は色々な要因で変化するそうです
例えば、1年間で考えたときに、色々な行事、特別なイベントがある人は、特別なイベントがほとんど無い人より時間が長く感じるそうです。
学生時代は学校行事などがたくさんあり、自分にとって初めての体験なども多いことから、特別なイベントが多い傾向にあります。
それが、社会人になり、定年退職、と年を重ねていくと、特別なイベントは減っていきます。
なので、年をとるほど1年があっという間だと感じるようになるそうです
確かに、1年の間に大きなイベントや変化がたくさんあると、その年の最初のあたりの出来事は2、3年前のことのように感じることがあるなぁと思いました。
他にも、身体の状態によって、時間間隔が変わることもあるそうです。
代謝が良い人は代謝が悪い人に比べて、時間が長く感じるのだそうです
年を取れば代謝は落ちてくるので、代謝の面からも、あっという間に時が経つ、と感じるわけですね。
高齢の方のお話は若者にとって長いと感じることが多いのも、この時間間隔の違いが原因の一つなのではないでしょうか。
高齢の方にとってはまだ少しの時間しか話していない、と感じるのに若者にとっては、もうこれだけ長い時間聞いた、という風に感じているのかもしれません。
もちろん、歳を取るほど経験が増えて話せる内容が多くなるなど、色々な要因が重なっていることとは思いますが。
僕はお芝居をやっているのでどうしても演じることと結びつけてしまうのですが、この「時間感覚」を操ることができれば、実年齢より年上の役、或いは年下の役を演じる時に役に立ちそうだと思いました。
時間の感覚を、若者風、高齢者風、と操ることができれば、その年齢の人物としての信憑性、リアリティが向上するのではないかということです
もし自分が高齢者の役を演じるときは極力代謝が落ちるように運動を減らしたり、特別なイベントも減らし、朝起きて、散歩して、ご飯を食べて、同じ人と会話し、、という風な生活を送ると、高齢者的な時間間隔に近づけるのではないでしょうか。
他にも、ストップウォッチの1分チャレンジでわざと1分半くらいで止めて、これが1分なんだ。と何度も刷り込ませていると、もしかしたら少し時間の感覚に変化が起きるかもしれません。
実年齢より低い役の場合は、逆のアクションになります。
映画やドラマの現場では半年、一年もその役の準備に当てられることは少ないですし、ドラマの中で高校時代から定年後まで同じ俳優が演じる、というようなこともあり「若者を演じるために1年準備する」ということは現実的には難しいかもしれません。
しかし、少しでも時間の感覚を操ることができれば、その歳相応の感覚というものが一つ身につき、大きな力になるかもしれないと思いました。
自分が高校生だったり、初老の役などを演じる機会があれば、この時間の感覚について考えを巡らせてみようと思います。
ストップウォッチで1分で止める。ぜひ一度お試しあれ