追悼 すぎやまこういちさん
作曲家のすぎやまこういちさんが亡くなられた。
歌謡曲ではザ・ピーナツの「恋のフーガ」やザ・タイガースの「花の首飾り」、ガロの「学生街の喫茶店」。
アニメBGMでは科学忍者ガッチャマンや伝説巨人イデオンなど。
そして多数のCMソング等、数え切れない作品を残されているけれど、やはり世代的に最も影響を受けた作品と言えばゲームソフト「ドラゴンクエスト」の各楽曲。
1986年に任天堂ファミリーコンピュータ用ゲームソフトとして発売された、国産RPGの先駆け的作品である「ドラゴンクエスト」。
この中のBGMを全て作曲されたのがすぎやまこういちさんでした。
当時、同級生のK君から「ドラゴンクエスト」を借りてプレイし、夢中になって遊びました。
母親は1983年のファミリーコンピュータ発売(当時は幼稚園年長)以来、ゲーム少年としてゲームばかりしていたけれど、ドラゴンクエストをプレイするときだけはゲーム画面を楽しそうに見ていました。
RPGというゲームの目新しさやストーリー、鳥山明さんのデザインしたモンスターの愛嬌、そして何よりもすぎやまこういちさんが作曲した音楽が、たった3音しか同時に再生出来ないファミリーコンピュータから場面場面に応じて流れてくるのがたまらなく格好良かった。
翌年に発売された「ドラゴンクエスト2」は親に頼み込んで買って貰い、不条理極まりない後半戦に苦戦しながらプレイしました。
そして完全に「ドラゴンクエスト」信者になるきっかけになった1988年に発売された「ドラゴンクエストIII そして伝説へ」は小学生ながらに心震えながらプレイし、その音楽にもドップリとハマってしまっていました。
そして、こちらも親に頼み込んで「ドラゴンクエストIII」のオリジナルサウンドトラックを購入。
すぎやまこういちさんが作曲されたドラゴンクエストIIIの楽曲をNHK交響楽団が演奏したCD。
ミニコンポから流れてきたオーケストラによるドラゴンクエストのテーマ曲「ロトのテーマ」を聴いた瞬間、オーケストラサウンドによるドラゴンクエストの世界に魅了されました。
それ以来、オーケストラの演奏にも興味を抱き、クラシック音楽も聴くようになりました。
まさに「音楽を聴く楽しさ」のきっかけを作ってくれたのがドラゴンクエストの音楽でした。
ドラゴンクエストのあの音楽が無ければ、音楽を聴くことの楽しさ、クラシック音楽への興味、オーディオの楽しみ、全てを知らないままだったかもしれません。
偉大な作曲家、すぎやまこういちさん、あなたは私の恩人です。
心からご冥福をお祈り致します。
どうもありがとうございました。