PioneerのフラグシップBlu-rayプレイヤー『UDP-LX800』が届いたよ | UNTITLED

PioneerのフラグシップBlu-rayプレイヤー『UDP-LX800』が届いたよ

発表になった直後からズット気になっており、予約開始直後には既にヨドバシで予約していたPioneerのフラグシップBlu-rayプレイヤー『UDP-LX800』が先日届きました♪

 

 


11月中旬・・・という発売日のみがアナウンスされ、実際にいつ発売になるのか・・・続報を待っていたら突然届いたので少し驚き焦りましたが、これは嬉しい驚きであります。


なぜこんなにもUDP-LX800を待っていたかというと、使い始めてからかれこれ何年になるか覚えておりませんが、それまでズッと使用していたLINNのフラグシップユニバーサルプレイヤー『UNIDISK1.1』がメーカーサポートも完全終了し、今後も長期間利用するのが心細かった事と、UNIDISK1.1ではBlu-rayオーディオやMQA-CD(これは現時点でのUDP-LX800もそうですが)等の最新フォーマットに対応していない事、AVルームのテレビを4Kに変更する予定だった(予約当時。現在は既に4Kテレビ導入済み)事などが重なり、どうしても最新フォーマットに対応して4K Blu-rayに対応した高品位なプレイヤーが欲しかったのです。

少し前まではOPPOの『UDP-205』が選択肢に上がっていたのですが、メーカーの製造終了とともに市場からあっという間に姿を消してしまい買いそびれてしまっておりました。

なので、現状では「唯一」と言っても過言ではない選択肢となった『UDP-LX800』が届くのを今か、今かと待ち続けてきたのであります。



届いたのが11月15日で、オイラが家に帰ったのが9時過ぎ。

10時のオーディオ自主規制時間の10時が迫っておりましたが、あまりにも嬉しくて早々に開梱、設置を開始致しました。
 

 

開梱直後、本体を正面から見た瞬間、事前にデザインはWebニュースなどで知っていたけれど、垢抜けないデザインで「もう少しデザイナーは仕事しろよ」と思ってしまいました・・・

 


さて、まずはオーディオラックからLINNのUNIDISKを撤去し、UDP-LX800を設置・・・なのですが、UNIDISKが重量約5kgなのに対し、UDP-LX800は約15kg。
そっかぁ、15kgというと、CDトランスポートで使っているアルミ削り出しのORACLEのCD1000(mk2)に迫る重さか・・・さすが物量投入の日本製プレイヤー。
UNIDISKは軽々と取り外してラックから下ろせたのに、UDP-LX800はラック位置まで持ち上げるのにちょっとだけ重かった・・・

で、ケーブルはLINNのUNIDISKに接続していたものを流用。
電源ケーブルはPurist Audio Designの「Proteus」、プリアンプ接続用のXLRケーブルはOYAIDEの「AR-910」、UNIDISKはモニタ接続していなかったので、HDMIケーブルだけは新しくPanasonicの「RP-CHKX50」でAVアンプと接続です。
 


さてさて、接続は以上で終了なのでもう自主規制時間の夜10時目前ではありますが、取り急ぎSACDを再生してみることに・・・


・・・と思ったのに、ディスクを入れると勝手にテレビがONになって曲名やらスクリーンセーバーが出てしまい、ちょっと慌てます。
急いでUDP-LX800のセッティングを確認し、制御用信号をHDMIで送信しないように設定。
なんとかCDやSACDを入れても勝手にテレビが起動しないようになりました・・・


そんなトラブルもありつつ、まずはESOTERICが出したカラヤンとウィーン・フィルの『ドヴォルザーク交響曲第8番』。
1961年録音のDECCA盤をESOTERICの大間知さん(当事社長)がプロデュースしてリマスタリングされたSACD盤で、1961年という57年前の録音とは思えない鮮烈さ、鮮明さのある作品。
LINNのUNIDISK1.1の時には、その雄大なオーケストラの音がフワッ!と眼前に広がり感動的でしたが、UDP-LX800ではどのように再生してくれるのか・・・


イジェクトボタンを押してトレイにディスクをセットし、再度イジェクトボタンを押してトレイを閉めると、ディスクの規格を非常に素早く読み取り、勝手に再生が始まります・・・

 


・・・まず一聴して感じたのは、「日本オーディオらしい真面目な音」という事。

決して馬鹿にしているとか、そういう他意はなく、非常に緻密で純粋な1音1音漏らさずしっかり引き出しているのが分かり、この盤の良さを再認識できました。
バイオリンの弦の細かいニュアンスやホールの音の広がりなど、非常に鮮明でUNIDISKよりもより微細なところまで音を掘り下げています。
音が出る瞬間から消える瞬間までの、非常に透明でホールの空気まで再現されている様な音場再現は「立派」の一言。

ただ・・・そう、「真面目」なんです。

遊びがないというか、ホッと気を抜ける雰囲気の様なものが一切なく、清廉潔白で濁りの無い気泡の一切ない水晶玉の様な音なので、これと比べるとLINNの音はフラットでいながら棘の無い音は聴き疲れがしない心地よい音だったのだなぁ・・・というのを改めて実感。
そういう意味で、このUDP-LX800分解能の高さは非常にオーディオ的には「真面目」で、「真面目過ぎる」が故に・・・少し聴き疲れしそうな予感です。
でも・・・分析的に音楽の「音」を楽しみたい時にはこちらの方がうってつけです。
 


で、そこからほぼ1週間は色々あったのでほとんどまともに聴きこむことができず、23日の勤労感謝の日、ようやくまともに鳴らし込み、聴き込みができました。


クラシックはファーストインプレッションの通りなので、次はJazzです。


Jazz1曲目は、SACDじゃなくてHELGE LIENの『SPIRAL CIRCLE』から1曲目の「LITEN JAZZBALLONG」と7曲目の「TAKE FIVE」。

「LITEN JAZZBALLONG」は非常に静かな、透明感のあるピアノと沈み込むベースの低音、ドラムの静かなシンバルと口径の大きなタムの低音で始まり、バスドラムの重低音が一切の濁りなく混じり合い、澄んだ空気の中に消えていく・・・メロディーも素晴らしい名演なのですが、その透明感がUNIDISKの時よりもはるかに透明・・・
音の消える瞬間も美しく、ピアノとベースとドラムが大きな音で混じり合う瞬間も音が団子にならずにハッと息をのんでしまうほどです。

そして「TAKE FIVE」冒頭のドラムソロはオーディオのイベントなどでも使用されるほど、ダイナミックレンジの広さや炸裂音の鮮烈さ、バスドラムの沈み込む低音・・・オーディオ的には最高の音質チェック曲なのですが、果たしてこのドラムの炸裂音の連続にUDP-LX800は対応できるのか・・・?
というのは杞憂でした。

ドラムの各楽器の音がしっかりと分離し、炸裂音も非常に細かく描写されていて鼓膜をつんざくような迫力で迫ってきます。

 

 

バスドラムの量感、超低域の沈み込み、音のキレ共に非常に優秀なのですが、ORACLEのCD1000(mk2)+B.M.C. DAC1Preとの組み合わせで聴く方が各楽器の艶っぽさというか、温かさ、熱さ、音力が上。

まぁ、価格帯も違うので一緒に出来ないのは当たり前なのですが・・・

もともと、CDトランスポートのORACLE CD1000(mk2)はジャズやロックなど、音の厚みと熱さを楽しみたい時用、LINNのUNIDISKはSACD等の再生のほか、クラシック等の繊細さと音場の広がりを要求される作品を聴く時用・・・と、聴くジャンルで分けて使用しておりましたが、このUDP-LX800も同じような切り分け方で使い分けできそうです。

 

 

 

と、言うわけで、PioneerのUDP-LX800、これからもっと色々と聴き込んでいきたくなるかなり優等生な製品でした。

いやぁ、良い買い物したなぁ。

 

あ、ただ・・・・

リモコンがちょっと・・・

 

表面こそヘアライン加工された金属製風デザインなのですが、裏面が安っぽいプラスチックで・・・そこだけは「フラグシップ」らしからぬ残念な点でした。

 

 

 


Pioneer UDP-LX800(B) Ultra HD Blu-ray対応ユニバーサルディスクプレーヤー