極太電源ケーブル『大蛇』降臨 | UNTITLED

極太電源ケーブル『大蛇』降臨

私はいつも会社帰り、散歩&軽い運動代わりに秋葉原から上野まで歩いているのですが、その途中、たまに2k540に寄って色々物色するのも好きなのです。

 

で、2k540と言えば、秋葉原のケーブル専門店として有名なオヤイデ電気から独立した「みじんこ」さんこと、荒川敬さんがオープンしたオーディオショップ『AUDIO MIJINKO』が有るので立ち寄っていたのですが、先日・・・ついつい買ってしまったのです。

 

 

超極太の電源ケーブル『大蛇GR』を!!

 

 

荒川さん(以下、みじんこさん)曰く、お客さんのオーダーで作ったらしいのですが、お客さんが長さのオーダーをミスってしまい、この1.2mの大蛇はキャンセルになってしまったのだとか。

 

しかし、かなり仕上がりが良く、特に太く作れたと言うことで、現品ながら特価で販売されていたというわけです。

 

それについつい・・・

 

 

買っちゃうよねぇ・・・・

 

 

みじんこさんに色々と聞きましたが、この「大蛇」はこの強烈な見た目の通り(?)、パワーアンプでの利用を目的として制作されたそうです。

しかし、お客さんからは「DACやプレイヤーなどの上流で使うと効果が大きかった」と反響があったのだとか。

 

そっかぁ・・・より、試してみたいなぁ・・・。

 

 

ちなみに、同じく現品限りの特売品「大蛇」もあり、パワーアンプでも使えそうなちょうど良い長さの1.8mのケーブルでした。

ただ、「ちょっと細いんですよねぇ」とみじんこさん。

 

 

と、言うわけで1.2mあればB.M.C.DAC1 Preで使えるので、まずはこの1.2m(直径5cm)の「大蛇」を試してみることにしたのでありました。

 

 

 

それにしても・・・ぶっといなぁ・・・・・

 

たしかに太さの割には柔らかくて引き回しやすそうだけれど・・・やっぱりこれを這わすには相応のスペースが必要そうだなぁ。

 

 

と、いうわけで、DAC1 Preに「大蛇」を装着してみることに。

 

 

ちなみに、DAC1 Preで利用中の電源ケーブルはPurist Audio Designの「Proteus」。

 

随分前のモデルで、ノイズ対策用のリキッドも見る影もなくなってしまいましたが、それでも「腐ってもPurist Audio Design」、なかなか良い仕事をしてくれています。

 

コイツを外してから、チョット苦労をしながら「大蛇」を取り付けてみると・・・

 

ラックの裏が大変なことになってるんですけど・・・(苦笑)

 

 

 

そんなラック裏が少し気になりつつも、とりあえず繋げたのだからまずは聴いてみなければ・・・。

 

 

まず試してみたのがコチラのCD2枚。

クラシックからはドゥダメル指揮、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ演奏の『春の祭典』と、ジャズからは最早定番のヘルげ・リエントリオの『スパイラル・サークル』。

 

異次元の太さの電源ケーブル『大蛇』、さぞかし力強く野太い音が出るのか・・・と、思いきや・・・

 

 

出てくる音がとても繊細で、春の祭典では静けさと音の出だし、ホールの奥行き感が以前よりも増している感じがします。

特に春の祭典では静と動の切り替わりが激しく、その静に切り替わった瞬間の静けさが「PAD」の時よりもグッと静けさを感じます。

 

「PAD」も決して悪いケーブルではなく、むしろ素晴らしいポテンシャルを持っているケーブルだと思っているので今でも使っているわけですが、やはり経年劣化にはかなわないのか・・・というか、ケーブル内のリキッドが蒸発してしまった段階でリキッドの補充や、その次の世代のパウダーを充填しておくべきだったかなぁ・・・。

しかし、おそらくそんな有償サポートを受けるよりも、「大蛇」のほうが金額的にもお手頃なのか・・・

 

そんな葛藤が頭の中でバチバチさせながら、次のスパイラル・サークルです。

 

 

スパイラル・サークルでは、今回はいきなり7曲目の「TAKE FIVE」に行かずに、まずは1曲目の「LITEN JAZZBALLONG」を。

 

この曲は出だしのピアノとドラムとベースが静かに、それでいてドラムのタムが少しずつ大きくなるところや、ピアノのリバーブの音の伸び、どれだけキレイに音が消えていくか・・・。

そしてバスドラの音の沈み込み・・・。

 

実は1曲目もかなり聴きどころがいっぱい。

むしろ、ヘルゲ・リエンらしさという点では、TAKE FIVEは異端な曲で、こちらの曲の方がヘルゲ・リエン・ワールドを堪能できるのです。

 

さてさて、そんな聴きどころをじっくりと堪能していると、なるほど、やはり「大蛇」にしてからの方が「静寂」の美しさが際立っています。

 

で、野太い音は出ないのか?瞬発力のあるパワフルな音は出ないのか?

 

・・・馬鹿言っちゃいけません。

 

鳴らし込めば込むほどに低音の沈み込みは深くなっていきます。

 

こりゃイイや!

 

 

最後に、気分が良くなってCDに引き続きe-onkyoでダウンロードしてしまったアリス=紗良・オットの『ナイト・フォール』のハイレゾ版を試してみることに。

CDでは何度も、何度も聴いているのでハイレゾ版はどうかな??

 

 

e-onkyoで購入処理を済ませてから、ダウンロード先はアイ・オー・データの音楽用NAS「Soundgenic(HDL-RA2HF)」にして、アイ・オー・データのiOS用再生ソフト「fidata」で操作し、B.M.C.のDAC1 Preで受けて再生となります。

 

普通にCDをORACLEのCD1000mk2でトランスポートした場合と、Soundgenicにリッピングした音を聴き比べると、さすがにハイエンドなCDトランスポートでCDを直接読み取った方が断然、音が良かったのですが・・・同じソースのハイレゾ版ではどうなのか・・・

 

 

CD盤とハイレゾとの対決結果は、ハイレゾ版の方が音の伸び、ピアノの音が消えていく瞬間がキレイでした。

極わずかな違いではありましたが・・・

 

で、それよりも差が大きかったのが電源ケーブルを「大蛇」にする前と後。

 

「大蛇」の方がステージの幅が広く、よりステージが「見える」感覚に陥りました。

ピアノの「音」をより生々しく感じたのも「大蛇」。

 

う~ん・・・・「大蛇」め、その大仰な見た目とは裏腹に、なんて繊細な仕事をしてくれるのだ!!

 

とりあえず、DAC1 Preの電源ケーブルはこのまま「大蛇」で行くことに決定だ。

 

 

こなってくると、パワーアンプやユニバーサルプレイヤーでも試したくなっちゃうじゃないか・・・・

・・・それには1.2mじゃ足りないじゃないか!!

 

う~ん、なんて悩ましい「太いヤツ」なのでしょうか。