山中千尋の『Because』
久しぶりにCDの事をば・・・
先週発売になったジャズピアニスト、山中千尋さんの新譜『Because』。


Because(SHM-CD & DVD) / 山中千尋
disk unionでの購入はコチラ (試聴有り)
HMVでの購入はコチラ
amazonでの購入はコチラ
煽り文句の「こんなザ・ビートルズ、聴いたことがない。」と言う言葉の通り、全10曲のうちビートルズの楽曲が7曲を占めており、ほぼほぼビートルズです。
では、ビートルズファン必聴!というアルバムなのか・・・?というと、そうでもないかも。
いや、演奏は山中千尋節というか、女性ピアニスト特有の優美さとか耽美さがなく、やんちゃで愉快な演奏が続くので非常に楽しいのだけれど。
まず、1曲目のアルバムタイトルにもなっている「Because」。
パーカッション(タブラ?)とピアノのデュオで始まった瞬間には「え?終始こんな感じか!?」と不安になりつつも、すぐにドラムとベースが合流して「ジャズ」になっていきますが、それにしても、なんでこの『Because』を選曲したんだろ?
ビートルズのオリジナルを聴くと、メロディーが捉えづらいというか、つかみ所のない様に感じる曲ですが、こういうのを自分なりに解釈してアレンジするのが好きなんだろうなぁ・・・
2曲目の「Yesterday」は説明不要の名曲ですが、曲が鳴り始めた瞬間、一気に不安になります(笑)。
そしてドラム、ベース、パーカッションの不安を催すようなバックに、山中さんのピアノがYesterdayのメロディーを淡々と乗せていく・・・この情緒不安定な演奏も、山中さんのアドリブに突入するとバックと合流して一気に混じり合い、何とも心地良く展開します。
そしてまたバックと乖離してYesterdayのメロディーが・・・
個人的にはグッとくる演出だけれど、いわゆる「ビートルズ好き」な人にはどうか?
4曲目にようやく山中さんのオリジナル曲。
ここに来て全くこれまでの演奏とは様相の違う攻撃的な、スウィングもバッチリ聴かせてくれる演奏。
なんだか解放された感じです(笑)。
途中でリムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」も飛び出してきたりして痛快です。
個人的にはこのアルバムの中で一番元気になれて好きかも。
5曲目の「Here There And Everywhere」はホッとするバラードで、オリジナルのイメージを崩さずにジャズアレンジ、抑揚のあるアドリブが展開していくので聴き応えがあります。
このアルバムに収録されているバラードの中では一番好き。
9曲目の「Honey Pie」では山中さん大奮闘です。
お得意の鍵盤ハーモニカで奏でられる主旋律はこの曲にピッタリです。
そしてそれをバックで支えるギターやピアノ、エレピなどを山中さんが一手に引き受けています。当然、同時に弾いているわけじゃありませんが。
最後の「Michelle」は色々なジャズアーティストにカバーされていますが、この「Michelle」の力強いこと(笑)。
この曲でもピアノのバックで演奏されているオルガンは山中さん。重ね録りの難しさからか、一瞬オルガンがズレている箇所もあるけれどご愛敬。
それにしても、エンディングで盛り上げていったん締めた後に再び演奏が始まってフェードアウトしていく部分・・・なんだか歌謡曲を感じます(笑)。
最後、アーティストが「ありがと~っ!」とマイクで会場に手を振りながら幕が下りていくような感じです。
さて、で、今作ですが、山中さんのここ数作の中で一番好きかも。
ビートルズ好きの人に聴いてもらう1枚と言うよりは、ジャズ好きがビートルズの曲の良さを再認識するための1枚。
そういう感じがします。
とにもかくにもなかなかの1枚。
ただ・・・
「CDのみ (SHM-CD仕様)
」
「CD (SHM-CD仕様) + DVD (初回限定盤)
」
「SACD (SHM仕様)
」
と、わざわざ3種類にして販売するのはどうだろうか。
universal musicの商魂のたくましさというか、「商魂の悪さ」を感じます(苦笑)。
(ちなみにオイラはAmazonのいつもの「DVDが付いてると割引」というルールで通常盤と価格の逆転現象が起きたDVD付きの初回限定盤を購入)
disk unionのページで試聴も出来るので、気になった方は是非試聴だけでも聴いてみてみてみてくださいませ。
それにしても山中さん、またMEGでトークイベントやってくんないかなぁ・・・。
先週発売になったジャズピアニスト、山中千尋さんの新譜『Because』。

Because(SHM-CD & DVD) / 山中千尋
disk unionでの購入はコチラ (試聴有り)
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煽り文句の「こんなザ・ビートルズ、聴いたことがない。」と言う言葉の通り、全10曲のうちビートルズの楽曲が7曲を占めており、ほぼほぼビートルズです。
では、ビートルズファン必聴!というアルバムなのか・・・?というと、そうでもないかも。
いや、演奏は山中千尋節というか、女性ピアニスト特有の優美さとか耽美さがなく、やんちゃで愉快な演奏が続くので非常に楽しいのだけれど。
まず、1曲目のアルバムタイトルにもなっている「Because」。
パーカッション(タブラ?)とピアノのデュオで始まった瞬間には「え?終始こんな感じか!?」と不安になりつつも、すぐにドラムとベースが合流して「ジャズ」になっていきますが、それにしても、なんでこの『Because』を選曲したんだろ?
ビートルズのオリジナルを聴くと、メロディーが捉えづらいというか、つかみ所のない様に感じる曲ですが、こういうのを自分なりに解釈してアレンジするのが好きなんだろうなぁ・・・
2曲目の「Yesterday」は説明不要の名曲ですが、曲が鳴り始めた瞬間、一気に不安になります(笑)。
そしてドラム、ベース、パーカッションの不安を催すようなバックに、山中さんのピアノがYesterdayのメロディーを淡々と乗せていく・・・この情緒不安定な演奏も、山中さんのアドリブに突入するとバックと合流して一気に混じり合い、何とも心地良く展開します。
そしてまたバックと乖離してYesterdayのメロディーが・・・
個人的にはグッとくる演出だけれど、いわゆる「ビートルズ好き」な人にはどうか?
4曲目にようやく山中さんのオリジナル曲。
ここに来て全くこれまでの演奏とは様相の違う攻撃的な、スウィングもバッチリ聴かせてくれる演奏。
なんだか解放された感じです(笑)。
途中でリムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」も飛び出してきたりして痛快です。
個人的にはこのアルバムの中で一番元気になれて好きかも。
5曲目の「Here There And Everywhere」はホッとするバラードで、オリジナルのイメージを崩さずにジャズアレンジ、抑揚のあるアドリブが展開していくので聴き応えがあります。
このアルバムに収録されているバラードの中では一番好き。
9曲目の「Honey Pie」では山中さん大奮闘です。
お得意の鍵盤ハーモニカで奏でられる主旋律はこの曲にピッタリです。
そしてそれをバックで支えるギターやピアノ、エレピなどを山中さんが一手に引き受けています。当然、同時に弾いているわけじゃありませんが。
最後の「Michelle」は色々なジャズアーティストにカバーされていますが、この「Michelle」の力強いこと(笑)。
この曲でもピアノのバックで演奏されているオルガンは山中さん。重ね録りの難しさからか、一瞬オルガンがズレている箇所もあるけれどご愛敬。
それにしても、エンディングで盛り上げていったん締めた後に再び演奏が始まってフェードアウトしていく部分・・・なんだか歌謡曲を感じます(笑)。
最後、アーティストが「ありがと~っ!」とマイクで会場に手を振りながら幕が下りていくような感じです。
さて、で、今作ですが、山中さんのここ数作の中で一番好きかも。
ビートルズ好きの人に聴いてもらう1枚と言うよりは、ジャズ好きがビートルズの曲の良さを再認識するための1枚。
そういう感じがします。
とにもかくにもなかなかの1枚。
ただ・・・
「CDのみ (SHM-CD仕様)
「CD (SHM-CD仕様) + DVD (初回限定盤)
「SACD (SHM仕様)
と、わざわざ3種類にして販売するのはどうだろうか。
universal musicの商魂のたくましさというか、「商魂の悪さ」を感じます(苦笑)。
(ちなみにオイラはAmazonのいつもの「DVDが付いてると割引」というルールで通常盤と価格の逆転現象が起きたDVD付きの初回限定盤を購入)
disk unionのページで試聴も出来るので、気になった方は是非試聴だけでも聴いてみてみてみてくださいませ。
それにしても山中さん、またMEGでトークイベントやってくんないかなぁ・・・。