千のナイフ | UNTITLED

千のナイフ

ざんくさん先日のブログ記事に触発されて、CDラックから坂本龍一の『千のナイフ』を引っ張り出してきて聴きました。

久しぶりだなぁ。




千のナイフ / 坂本龍一
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まさに狂気で凶器。

トンガッてたなぁ・・・・教授。


革新的で実験的な本作は、やっぱり坂本龍一の代表作です。

1978年の作品ということで、オイラが1歳の時の作品。

あの時代でこの音楽!!いやいや、あの時代だからこそ作れた作品なのかも知れません。

正直、最近の坂本龍一作品はイマイチ好きになれない(「SMOOCHY」くらいまでは好きだった)んですが、まさにこのナイフのようなキレた作品が坂本龍一作品の魅力だと勝手に思っているわけであります。



で、そんなキレキレの『千のナイフ』を改めてじっくりと聴いていると、現在所有しているCD(1994年発売盤)では当時のこの作品の本当の魅力、衝撃を感じきれていないのではないか・・・と思うようになりました。


当時のシンセサイザーの主流で坂本龍一も本作で使っていたMOOGシンセサイザーの、あのアナログシンセサイザーならではの熱が、このCDからは聴き取れません。

やはり、この作品に限ってはレコードで聴いた方が良いんじゃ無かろうか・・・

今度中古屋で探してみよう・・・






ちなみに、1970年代後半のこの時期のシンセサイザー作品だと、もう一作、傑作だと思っている作品があります。


それがコチラ↓





惑星 / 冨田勲
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ホルストの代表作、『惑星』を冨田流の世界観で演奏した1976年発表の作品です。

和音を出せない当時のMOOGシンセサイザーを、何百回も、何千回も重ね録りをして作り上げた本作は、まさに最高級の芸術品です。

ホルスト本人の遺志でオーケストラの構成一つの変更も許さなかったという「惑星」を、遺族と交渉してシンセサイザーで演奏することを許された・・・という逸話一つをとっても、その創作に対するエネルギーを感じます。

坂本龍一の『千のナイフ』が天才の爆発だとすると、冨田勲の『惑星』は工芸師の努力と情熱。


本作もまた、坂本龍一の『千のナイフ』と共に遺産的音楽作品でしょう!