大発見 | UNTITLED

大発見

『大発見』と言っても東京事変のニューアルバムの方です。

シングル盤「空が鳴っている/女の子は誰でも」と同様に、某事件以来発売が遅れていましたが、ようやく1週間前に発売になりました。



大発見 / 東京事変
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1週間前に発売になってからはもう、ヘビーローテーションです。


以下、簡単にレビュー。




■#01:天国へようこそ■
 難解で意味不明と定評のあったテレビドラマ『熱海の捜査官』のテーマ曲だったヤツの別アレンジ版なのだけれど、なんだろう、曲が始まった瞬間から「大発見」な雰囲気なのです。
 東南アジアやエジプトなどの未開の遺跡を探索するような、怪しい雰囲気です。
 これを演出しているのは、背後でズッと流れている低いコーラス。これが「遺跡感」を醸し出しています。
 「天国へようこそ」というよりも「遺跡へようこそ」という感じなのだけれど、これには参った。だって、曲が始まってしばらく聴き進むまで「天国へようこそ」だったなんて気付かなかったんだもの。
 まさに大発見の1曲。
 ちなみに、曲の背景でたまに刻まれる重低音、ウチのスピーカーから気持ち悪いぐらいにヌーッと腹をえぐるように出てくるのがなんとも不気味でした。


■#02:絶対値対相対値■
 最初に聴いたときには馴染めなかった曲だったのだけれど、2回、3回と聴いているうちに「なんだ、東京事変っぽい曲じゃないか」と、大発見。
 今ではすっかりお気に入りのナンバー。
 ヘヴィーチューニングで歪みまくりのギターが格好イイし、ベースの存在感も流石!
 そしてなにより林檎嬢のチャーミングな声がハマってる。


■#03:新しい文明開化■
 開放的で明るい、正しいロックな感じの本曲、やや変則気味の「絶対値対相対値」の後だから余計にノレてしまいます。
 林檎嬢の歌声もさっきのような甘さは無く、キレがあって気持ちいいところで歪んでくれる椎名林檎らしい歌声。
 文明開化の音がしているかどうかは分からないけれど、これは純粋に気持ちいいロックだ。


■#04:電気のない都市■
 前3曲と打って変わって静かなナンバー。かといってバラードまでじゃない。
 語り口の少ないピアノのソロで始まって林檎嬢が合流。静~かに始まっていきます。
 心がスーッと楽になっていくような感じがします。
 ・・・そうか、私、たまに土日や休日に携帯電話やパソコンを一切触らない事があるんですが、その時の清々しい気持ちに似てます。
 そうか、だから「電気のない都市」か・・・。さすがに電気は欲しいけれど、脱デジタルな気分になれる1曲でした。


■#05:海底に巣くう男■
 タイトルから「どんな奇想天外な曲なんだろう?」と思ったら、なんだ、かなり真っ当な(?)ラブソングじゃないか。ヌボーっとしてるけど。
 アルバム中ホッと気が抜ける1曲。


■#06:禁じられた遊び■
 いわゆる有名なギターの曲ではなく。
 怪しく浮遊感のあるイントロから、ディストーションギターがガガガガッ!と入ってきて状況は一変。そのまま後半まで一気に突っ走る爽快感が最高です。
 「独り占めにしたい」1曲。


■#07:ドーパミント!■
 ジャジーな曲調で、ちょっとスウィング。
 これ、ベースがウッドベースだと間違いなく格好良くなる。
 それにしても・・・林檎ワールド炸裂な歌詞でイイ感じにエロいじゃないですか。
 ジャジーな曲調とマッチしてなんとも大人な1曲。


■#08:恐るべき大人達■
 ギターのリフといいエレピの使い方といい、なんだか懐かしい感じの曲調。具体的に「あの曲」と言えないのが歯痒いけれど。
 ちなみに、歌詞が全て英語なので試しにYahoo!の翻訳機能で翻訳をしてみたら・・・この曲調にバッチリな「雰囲気」の訳が表示されるんだなぁ。コレ、狙ってたんだろうか?(笑)
 これも雰囲気は全く違うけれど、前曲同様アダルトな雰囲気の曲に仕上がっています。イイ!


■#09:21世紀宇宙の子■
 爽やかな曲調と、歌詞の内容から「みんなのうたの曲か?」と検索してしまいました。
 いやはや、これは良い曲です。終始ピアノが効いています。始まって1分くらいの間奏に入るところのメロディーもイイ。
 少年少女よ、これを聴け!という感じの秀逸曲です。


■#10:かつては男と女■
 「かつては男と女」というタイトルだけれど、いや、ずっと男と女なんだなぁ・・・。凄くしみじみとしてしまう曲です。
 曲調自体は老けていないし若々しくないので、実際に何歳の男と女を歌った曲なのかは分かりませんが、なんだか、風景とこの2人のシルエットが浮かんできます。


■#11:空が鳴いている■
 ガムのCMで使われ、アルバムに先んじてシングル化された曲。シングル発売の時からもう何回聴いたか分からない位聴いています。
 この曲を聴いていると、改めて林檎嬢の声の魅力にハマってしまいます。サビに入るまでとサビの声の変化はもちろん、サビ終わりのかすれながら消えていく林檎嬢の歌声は背筋がゾクッと来るものがあります。


■#12:風に肖って行け■
 出だしでちょっとついて行けないかも・・・と思ったけれど、イントロが終わる頃にはすっかり東京事変ワールドそのものになっていました。
 次の曲「女の子は誰でも」の直前と言う事を考えるとギャップが凄くて・・・。
 なるほど、こういう曲順出来たか・・・とニンマリ。


■#13:女の子は誰でも■
 これももう何回聴いただろう。とてもスウィンギーな曲でブラス隊がバリバリに効いてます。
 曲の途中にマイクラインのノイズなのか何なのか、高周波のノイズが入っているのがちょっと気になりますが、それでもこの曲が非常に魅力的なのは間違い有りません。
 エンディングにかけてややスローテンポになり、ブラス隊がさらにゴージャスに盛り上げるのですが、シビレます。
 ・・・終わるのが勿体ない・・・また頭から聴かなきゃ・・・。
 ちなみにこの曲、Jazz&Latin歌手のMAYAさんにさらにスローテンポにジャズアレンジして歌って貰いたいんだよなぁ。今度本人に言ってみよう。


■#14:天国へようこそ■
 そうそう、これこれ!これがオイラの知っている、「熱海の捜査官」で何度も聴き、その後iTunesでダウンロードして何度も聴いた「天国へようこそ」!
 1曲目と同じメロディーと歌詞なのに、ホント、同じ曲とは思えない・・・
 林檎嬢の絶叫が最高。昇天。