Have Yourself A Merry Little Christmas
いよいよ12月に入り、第2週目・・・ということで、そろそろ街もどこもクリスマス一色・・・いや、なんだかんだ鏡餅の販売もしているから一色ではないか?・・・ともかく、良い時期になってきたので、先月発売になったジャズ歌手、MAYAさんのクリスマスアルバム『Have Yourself A Merry Little Christmas
』のご紹介&レビューをば・・・


Maya (Jazz)/Have Yourself A Merry Little Christmas
前作、『Maya + Jazz
』とは全く異なったコンセプトの本作。
前作ではシットリとジャズバラードを歌い上げていましたが、今度はクリスマスソングを中心に楽し気に、それでいて儚気に歌い上げています。
本作のコンセプトは、「一人でクリスマスを過ごす人にも聴いてもらえるクリスマスアルバム」とのことで、楽しいだけでなく、何処か儚い雰囲気も醸し出している面白いアルバムです。
この儚かさは、楽しくクリスマスを過ごしている時の、この時間が終わってしまう事をフと考えた時の儚かさにも通じるところがあり、なんとも情緒的なのです。
■1曲目 「Have Yourself Merry Little Christmas」
いわゆるオーソドックスなクリスマスソングではなく、いきなりバラードでしっとりと聴かせるクリスマスソングです。
この曲がこのアルバムのタイトル曲であることを考えると、MAYAをはじめとするメンバーのこのアルバムに込めた想いが少し、分かるような気がします。
ピアノの綺麗な旋律がMAYAさんの歌声と合わさり、ウットリと聴くことが出来ます。
うん、コレを聴いていれば一人でクリスマスを過ごせそうだ(笑)。
■2曲目 「Gee Rudolf Ain't I Good To You」
ルドルフはトナカイのこと。
MAYAさんの解釈では、「愛を囁ける恋人が居ないなら、いっそトナカイにでも語りかけるしか・・・」という曲のようです。
なるほど、少しうなだれながら、そしてシャンパンを一人傾けながら、まるで愚痴っぽいような印象も歌声から感じられます。
■3曲目 「I'll Be Seeing You」
ここに来てようやく明るい曲。
ようやくクリスマスの夜を迎えます。
全体的に陽気な雰囲気を帯びたこの曲調、歌声は好きなのですが、途中、語り(英語)が入るのが個人的にチョット・・・
語りって、聴いていて恥ずかしくなっちゃうんですよねぇ・・・。
でも、ライブで聴くとまた、全然印象が違うのが語りの怖いところ・・・
■4曲目 「Let It Snow」
いよいよオーソドックスなクリスマスソングの登場です。
この時期になると街角でもこのメロディーは耳にします。
しかし、そんな耳タコの曲をダラダラと聴かせないのがJazzアレンジの魅力でしょうか。
松尾明トリオの演奏がなんとも楽しげにスウィングし、そこにMAYAさんの歌が載ることでただのクリスマスソングではなくなるのが何とも面白い。
■5曲目 「Jingle Bell」
これもまた非常にオーソドックスなクリスマスソング。
これを松尾明トリオのインストで聴かせます。
・・・それにしても・・・勢いで録ったな!これ!!
松尾さんのドラムが軽快にスウィングし、寺村容子さんのピアノがゴリゴリと弾け、嶌田憲二さんのベースが楽しそうに走っていきます。
コレは楽しい!
家族の楽しいクリスマス曲の定番に指定!
■6曲目 「Darn That Dream」
気怠さたっぷりの1曲。
その気怠さを、ネットリと絡みつくようなMAYAさんの歌声が演出し、先ほどの松尾明トリオの勢いとのコントラストが非常に素晴らしい。
こういう曲が入っている本作は、クリスマス時期だけでなく、いつでも手にとって聴いて欲しい・・・と言うMAYAさんの姿勢を感じます。
こういう曲は、クリスマスに恋人同士で聴いても十分に浸ることが出来るし、クリスマス時期でなくても、また、恋人同士でなくても、なんとも心地よく浮遊するように聴くことが出来ます。
聴けば聴くほどハマりそうな1曲。
■7曲目 「White Christmas」
そして再びクリスマスの名曲。
このあまりにも有名な曲を英語ではなく、ポルトガル語(だよな・・・?)で歌い上げます。
そのせいか、ラテンな雰囲気もありながら、それでいて窓の外には雪が降っているような不思議な感覚が楽しい1曲になっています。
■8曲目 「Winter Wonderland」
あぁ、この曲って「Winter Wonderland」っていう曲だったんだ。
耳馴染んだ曲ではあるものの、曲名までは知りませんでした。
恐らく、このCDを聴く人の多くはこの曲を聴いたことがあるでしょう。
クリスマス時期になると良く耳にする1曲です。
これもまた松尾明トリオのアレンジが退屈させずに聴かせてくれます。
MAYAさんの声が弾んでいるのもこのアルバムでは貴重?
何とも楽しげな1曲。
■9曲目 「God Rest Ye Merry Gentlemen」
松尾明トリオによるインスト曲。
メンバーはこの曲を入れなくても良いんじゃないか?と言っていたそうですが、プロデューサーの寺島靖国さんが猛烈にプッシュし、収録することになった曲だとか。
寺島さん、大正解。
この曲を初めて聴きましたが、なんと格好良く、旋律が美しい曲なんでしょうか。
この旋律を崩さず、そしてアドリブではこの美旋律に負けないメロディーを紡ぎ出した寺村さんのピアノは最高です。
そして松尾さんのドラムも、嶌田さんのベースも「ジャズ」を力強く込めた演奏で、私服の1曲。
是非ともこの曲は松尾明トリオの定番にして貰いたい。
■10曲目 「Prelude To A Kiss」
デューク・エリントン作曲の名曲。
直訳すると「キスの前ぶれ」。
歌うのが難しそうな曲です。
もう後は隣にいる恋人にキスをするだけ。
そんな空気を感じつつ、少し焦らしながらギュッと手を握る・・・そんな情景が浮かびます。
・・・もっとも、一人でクリスマスを過ごすオイラには関係ありませんが・・・(笑)
今回の「Have Yourself A Merry Little Christmas
」は、「黄色」を基調としたデザインが目を惹きます。
普通、この時期のクリスマスアルバムであれば赤や白を基調としたデザインのものが多いでしょうが、このアルバムは、ジャケットからして赤よりも黄色寄りの色調の写真、黄色の文字やトラック表記、そしてディスク自体もレーベル面は黄色で、ディスクを固定するスポンジも黄色・・・
徹底した「色」によるアルバムイメージの統一で、デザインも非常に楽しめます。
また、本作のアナログ盤(限定発売)もイエロー盤という、「そんな色のLP作れるの?」とビックリするような色を使うこだわり様。
是非一度、店頭で手にとって見て下さい。
さてさて、そんなMAYAさんの今年最後の大型ライブ、横浜赤レンガ倉庫でのライブが12月27日に開催されます。
MAYA 2008年ファイナルコンサート in 横浜
皆さん、恋人と、ご家族と、あるいはお一人でも・・・是非是非お越し下さいませ!

Maya (Jazz)/Have Yourself A Merry Little Christmas
前作、『Maya + Jazz
前作ではシットリとジャズバラードを歌い上げていましたが、今度はクリスマスソングを中心に楽し気に、それでいて儚気に歌い上げています。
本作のコンセプトは、「一人でクリスマスを過ごす人にも聴いてもらえるクリスマスアルバム」とのことで、楽しいだけでなく、何処か儚い雰囲気も醸し出している面白いアルバムです。
この儚かさは、楽しくクリスマスを過ごしている時の、この時間が終わってしまう事をフと考えた時の儚かさにも通じるところがあり、なんとも情緒的なのです。
■1曲目 「Have Yourself Merry Little Christmas」
いわゆるオーソドックスなクリスマスソングではなく、いきなりバラードでしっとりと聴かせるクリスマスソングです。
この曲がこのアルバムのタイトル曲であることを考えると、MAYAをはじめとするメンバーのこのアルバムに込めた想いが少し、分かるような気がします。
ピアノの綺麗な旋律がMAYAさんの歌声と合わさり、ウットリと聴くことが出来ます。
うん、コレを聴いていれば一人でクリスマスを過ごせそうだ(笑)。
■2曲目 「Gee Rudolf Ain't I Good To You」
ルドルフはトナカイのこと。
MAYAさんの解釈では、「愛を囁ける恋人が居ないなら、いっそトナカイにでも語りかけるしか・・・」という曲のようです。
なるほど、少しうなだれながら、そしてシャンパンを一人傾けながら、まるで愚痴っぽいような印象も歌声から感じられます。
■3曲目 「I'll Be Seeing You」
ここに来てようやく明るい曲。
ようやくクリスマスの夜を迎えます。
全体的に陽気な雰囲気を帯びたこの曲調、歌声は好きなのですが、途中、語り(英語)が入るのが個人的にチョット・・・
語りって、聴いていて恥ずかしくなっちゃうんですよねぇ・・・。
でも、ライブで聴くとまた、全然印象が違うのが語りの怖いところ・・・
■4曲目 「Let It Snow」
いよいよオーソドックスなクリスマスソングの登場です。
この時期になると街角でもこのメロディーは耳にします。
しかし、そんな耳タコの曲をダラダラと聴かせないのがJazzアレンジの魅力でしょうか。
松尾明トリオの演奏がなんとも楽しげにスウィングし、そこにMAYAさんの歌が載ることでただのクリスマスソングではなくなるのが何とも面白い。
■5曲目 「Jingle Bell」
これもまた非常にオーソドックスなクリスマスソング。
これを松尾明トリオのインストで聴かせます。
・・・それにしても・・・勢いで録ったな!これ!!
松尾さんのドラムが軽快にスウィングし、寺村容子さんのピアノがゴリゴリと弾け、嶌田憲二さんのベースが楽しそうに走っていきます。
コレは楽しい!
家族の楽しいクリスマス曲の定番に指定!
■6曲目 「Darn That Dream」
気怠さたっぷりの1曲。
その気怠さを、ネットリと絡みつくようなMAYAさんの歌声が演出し、先ほどの松尾明トリオの勢いとのコントラストが非常に素晴らしい。
こういう曲が入っている本作は、クリスマス時期だけでなく、いつでも手にとって聴いて欲しい・・・と言うMAYAさんの姿勢を感じます。
こういう曲は、クリスマスに恋人同士で聴いても十分に浸ることが出来るし、クリスマス時期でなくても、また、恋人同士でなくても、なんとも心地よく浮遊するように聴くことが出来ます。
聴けば聴くほどハマりそうな1曲。
■7曲目 「White Christmas」
そして再びクリスマスの名曲。
このあまりにも有名な曲を英語ではなく、ポルトガル語(だよな・・・?)で歌い上げます。
そのせいか、ラテンな雰囲気もありながら、それでいて窓の外には雪が降っているような不思議な感覚が楽しい1曲になっています。
■8曲目 「Winter Wonderland」
あぁ、この曲って「Winter Wonderland」っていう曲だったんだ。
耳馴染んだ曲ではあるものの、曲名までは知りませんでした。
恐らく、このCDを聴く人の多くはこの曲を聴いたことがあるでしょう。
クリスマス時期になると良く耳にする1曲です。
これもまた松尾明トリオのアレンジが退屈させずに聴かせてくれます。
MAYAさんの声が弾んでいるのもこのアルバムでは貴重?
何とも楽しげな1曲。
■9曲目 「God Rest Ye Merry Gentlemen」
松尾明トリオによるインスト曲。
メンバーはこの曲を入れなくても良いんじゃないか?と言っていたそうですが、プロデューサーの寺島靖国さんが猛烈にプッシュし、収録することになった曲だとか。
寺島さん、大正解。
この曲を初めて聴きましたが、なんと格好良く、旋律が美しい曲なんでしょうか。
この旋律を崩さず、そしてアドリブではこの美旋律に負けないメロディーを紡ぎ出した寺村さんのピアノは最高です。
そして松尾さんのドラムも、嶌田さんのベースも「ジャズ」を力強く込めた演奏で、私服の1曲。
是非ともこの曲は松尾明トリオの定番にして貰いたい。
■10曲目 「Prelude To A Kiss」
デューク・エリントン作曲の名曲。
直訳すると「キスの前ぶれ」。
歌うのが難しそうな曲です。
もう後は隣にいる恋人にキスをするだけ。
そんな空気を感じつつ、少し焦らしながらギュッと手を握る・・・そんな情景が浮かびます。
・・・もっとも、一人でクリスマスを過ごすオイラには関係ありませんが・・・(笑)
今回の「Have Yourself A Merry Little Christmas
普通、この時期のクリスマスアルバムであれば赤や白を基調としたデザインのものが多いでしょうが、このアルバムは、ジャケットからして赤よりも黄色寄りの色調の写真、黄色の文字やトラック表記、そしてディスク自体もレーベル面は黄色で、ディスクを固定するスポンジも黄色・・・
徹底した「色」によるアルバムイメージの統一で、デザインも非常に楽しめます。
また、本作のアナログ盤(限定発売)もイエロー盤という、「そんな色のLP作れるの?」とビックリするような色を使うこだわり様。
是非一度、店頭で手にとって見て下さい。
さてさて、そんなMAYAさんの今年最後の大型ライブ、横浜赤レンガ倉庫でのライブが12月27日に開催されます。
MAYA 2008年ファイナルコンサート in 横浜
日時 | 2008年12月27日(土曜日) 開場 18:30 開演 19:00 |
会場 | 横浜赤レンガ倉庫 1号館3階ホール |
出演 | MAYA(Vo) 松尾明(Ds)Trio 寺村容子(P) 嶌田憲二(B) with 高橋康廣(Ts) BREEZE(Chorus) |
料金 | 5000円(全席指定) |
チケット問い合わせ | ■Bar Bar Bar 電話予約 045-662-0493 (17:00~23:00) メール予約(24時間受付) FAX予約 045-662-4470 (24時間受付) ■チケットぴあ |
皆さん、恋人と、ご家族と、あるいはお一人でも・・・是非是非お越し下さいませ!