Hi-End SHOW TOKYO2008に行ってきた | UNTITLED

Hi-End SHOW TOKYO2008に行ってきた

先週のインターナショナルオーディオショウに引き続き、今週は同じ有楽町でも東京交通会館で開催されている「Hi-End SHOW TOKYO2008」に行ってきた。



「インターナショナルオーディオショウ」が高級輸入&国内オーディオ見本市とすると、「Hi-End SHOW」は規模の小さい国内オーディオメーカーや輸入代理店の見本市のような感じ。

「インターナショナルオーディオショウ」が1社1社個別の部屋に別れているのに対して、「Hi-End SHOW」は1つの部屋に何社も出展しており、試聴・プレゼンテーションが持ち回り制なので、常に聴きたいメーカーのオーディオを聴ける環境ではありません。

ただ、「Hi-End SHOW」の良い所は、インターナショナルオーディオショウに出展する事の無い様な隠れた逸品や、大企業(?)の論理に縛られないガレージメーカー魂バリバリのオーディオ製品が見れる、聴ける、(説明を)聞けると言う所。
また、物販ブースもあり、オーディオ的に凝ったレーベルのCDや書籍等をまとめて買えるのもメリットです。


ちなみに、例年は「インターナショナルオーディオショウ」と「Hi-End SHOW」は同時開催されていて、1日掛けてワキャワキャと回れたのですが、今年は1週間開催日がズレてしまったので、2回も有楽町に来なければなりませんでした・・・





さて、今回も全ブースを紹介しないで、気になった商品をピックアップしてご紹介~♪


まずは「ヒノ・エンタープライズ」のブースから。

ヒノ・エンタープライズ


EMERALD PHYSICSというアメリカのスピーカーメーカーの「CS2」というダイポール式平面バッフルスピーカー。

横から見ると、各ユニット部分がポンと飛び出ている様な形だけれど、確かに「薄い」。
100dBと非常に能率が良いために、低出力のアンプ、例えば真空管アンプ等でバッチリドライブできるそうなのですが、時間の都合で音までは聴けませんでした。




と、ここで、開場で以前務めていた会社の上司とお会いし、ご挨拶。
「ご無沙汰しております。」
向こうも「おぉ、どおりで見た事のある後ろ姿だと思った。元気ですか?」
非常に久しぶりだったので、ご挨拶できて良かった。





次に、汚れた家庭の電源環境を改善してくれる中村製作所のブース。

中村製作所


オーディオやビジュアル用に、汚れた電源の信号をクリアにするトランスを製作している同社。
電源環境が悪いと、音質や映像の画質に劣化が生じるだけでなく、最悪の場合は機器の寿命を著しく縮めてしまいます。

そこで、オーディオ用のトランス「アイソレーショントランス」の登場です。
トランスを用いて電源に混じっているノイズ成分を分離(アイソレーション)して、音質や画質の向上を図るわけです。
また、トランスを介しているので低電圧など、機器に悪影響を及ぼす電源問題を解決できるメリットもあります。(落雷等の問題までは解決できないけど)

で、電源環境に興味のあるオイラとしては、毎年このメーカーのブースは気にしているのですが、なんと言っても中村製作所のトランスは価格が安い!
それでいて、音のスピード感や力感を失わせる様な音質への影響も無く、トランス特有の「ブーン・・・」という鳴きもほとんど無いので、余裕があったら是非買いたい製品がたくさんあるわけです。





お次は、独特な観点からオーディオ製品を展開しているAIRBOWのブース。

AIRBOW


AIRBOW(エアボウ)は逸品館というオーディオショップのオリジナルブランド。
独自に改造を施して音質改善を行ったオーディオ製品や、オリジナルのオーディオ製品を展開している面白いブランドです。

で、その中でも今回気に入ったのが「波動ツィーター「CLT-3」です。

・・・・波動。



波動!?


もう、ネーミングが最高です。

音と言うのは確かに音の波ではありますが、「波動」です。
もう、怪しさ満点ではありませんか・・・。

音でいうと、確かに「空気感」が向上し、低音の瞬発力が上がって音が締まっています。
スーパーツィーターは耳に聴こえない超高音波を出す事で、可聴帯域の音全体に影響を及ぼすのはオーディオマニアの間では常識になっていますが、普通の人には理解の範囲外です。
恐らく、オーディオに興味の無い友人にどれだけ説明しても理解してくれないでしょう。

・・・でも、変わるんだよなぁ。
実際。





次は、パソコンをハイエンドオーディオ製品として展開しているSoundFidelityのブース。

SoundFidelity1


以前、CDをHDDにリッピングして、HDDトランスポーターにすることができないかと取り組んだ時期がありましたが、PCの性能が低いと思いのほか音質が向上しない、かと言って、高速なCPUを搭載しようとするとファンレスどころかファンノイズが大きくなりすぎて、とてもオーディオ部屋に置いて使えないということで、半分諦めていました。

そんななか、LINNがHDDに保存した音楽を無線又は有線のネットワークで受信できる「DSシリーズ」を発表し、衝撃を与えてくれたわけですが、今回の「SoundFidelity」は、PCをダイレクトにHDDトランスポートにしようという、オイラが諦めていたコンセプトの製品な訳です。

ちなみに、池袋のオーディオショップ「イケオン」のHDDトランスポート「PCM-S1」は、こういった製品の元祖といえる製品だと思いますが、今回のSoundFidelityの製品「SDAP」は・・・オーディオ端子等、非常に凝った作りになっています。

SoundFidelity2


このように背面を見ると大きな羽(フィン)の生えたPCです。
キーボードやマウスの接続端子、RGB出力端子、USB端子、Ethernet端子等・・・PCである事を疑う余地はありません。



・・・しかし・・・


SoundFidelity3


見て下さいな、このオーディオ端子。

普通、ここはPCI ExpressバスやPCIバスなど、拡張カードを挿す部分になるわけですが、そこに目一杯オーディオ出力端子がガッチリ搭載されています。
・・・やっぱりオーディオカードもオリジナル製品なんでしょうか・・・。
と、思ったら、Lynx Studio Technologyというハイエンドオーディオカードメーカーの「Lynx L22」という約15万円のオーディオカードを搭載しているようです。

ちなみにこの「SDAP」、178万円という、価格が超弩級のホームパソコンです。










そして・・・恐らく今回のHi-End SHOWの目玉ブースでしょう、Digital Do Mainのブース。

DigitalDoMain1


まさに、今回のSHOWの目玉。

目玉。




目玉!






両脇の大きな目玉は、Digital Do Main社が輸入代理店になったフランスのスピーカーメーカー「Cabasse」のリファレンススピーカー「La Sphere」です。


大きな球体の真ん中に位置する白いスピーカーユニットは、これだけで高域、中域、中低域のユニットが一緒になっており、3way同軸ユニットという非常に珍しい構造のもの。

そして、その後ろに55cmのウーファーが同軸上に設置されており、4way完全同軸スピーカーという構造もデザインも非常に画期的なスピーカーな訳です。


ブースに行くと、ちょうどこの「La Sphere」がなっていた所だったので、聴いてみる事に。




なるほど、こんな悪環境で鳴っているのに、なんと奥行きのある音。
また、音質自体が非常に艶っぽくてリアル。
定位も素晴らしい!

ただ、部屋の関係でしょうか、解像度は若干甘く感じました。

しかし、そんな事は関係ない程の色気のある音で、会場のお客さんもジックリと鑑賞しておりました。


ほんと、これは素晴らしい音の出る「オブジェ」です。

一体どんな人が、どんな部屋にこのオブジェを導入するんでしょうか・・・。
真っ白な壁のゴチャゴチャしていないスッキリとした部屋で見るのも良いでしょうし、畳の和室にこいつが鎮座していても面白いかもしれません。




で、演奏終了後、スピーカーに近づいてじっくりと観察してみました。

DigitalDoMain2

DigitalDoMain3


・・・なんだか、見れば見る程ゲゲゲの鬼太郎に出てきた「バックベアード」みたい。

ちなみにこの「La Sphere」、スピーカーと専用チャンネルデバイダーのセットで1400万円、Digital Do Mainのパワーアンプ「B-1a」6台をセットにした「La Sphere System」で合計2000万円!!
価格的にもHi-End SHOWと釣り合いが取れていない(笑)超ハイエンドシステムです。


と、ここで、改めて先ほどお会いした元上司にご挨拶をしてブースを後にする事に。





最後は、12階の会場に来る時のエレベーターでバッタリお会いした、国内有数のジャズレーベル「澤野工房」の石井さんが居る物販スペースへ。

で、社長の澤野さんや石井さんとお話しし、石井さんに紹介してもらったレコードやCDを大人買い。

なにせ、石井さんが紹介してくれるCDやレコードにこれまでハズレはなく、全面的に信頼しているので、勧められるままにレアなレコードや、最新の澤野工房のCDを買いまくりました。

「これ、出してなかったんだけど・・・来る時に棚を整理したら出てきてさ。」と、秘蔵版を出してくれる石井さん。
ありがとうございます。


で、澤野社長と石井さんにお礼を行ってお会計ブースへ。

お会計を済ませて本日の「Hi-End SHOW」探訪は終了となりました。




本日のお薦めCDはコチラ↓


上記2組のメンバーが来日し、11月1日にBunkamura オーチャードホールコンサートを行います。
ジャズ好きの方!オススメコンサートです!!
是非!!