当事者意識を持とうぜ | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

健常者のあんたらだって、不満に思うことはあるだろう。社会人なら給与から差し引かれる、社会保険の控除額とか。好きなスポーツでも良い。もし応援しているチームがあって、運営している会社が仮に不穏な動きをしていたら。人事面とか、金銭面とか。許せないよな。

 

そんな時、あんたならどうする。ネットの掲示板サイトで仲間を見つけて溜飲を下げる。もしくは居酒屋で友人に愚痴って、ハイ終了ってか。それで世の中が変わるなら、是非とも継続してくれ。実際どうよ。何も変わらないよな。動かなきゃ。時間が掛かっても。面倒でも。

 

陳情に赴く。厚労省陳情は、患者団体の主たる動きの中でも最重要項目の一つ。ちなみに我が患者団体は、他の病気の団体と異なり、全国組織をピラミッド構造にしていない。各地域の横の繋がりを大事にしているからだ。それがこの日は一枚岩。全国から多くの声を集約。

 

難病関連と言えば、厚生労働省だね。新薬の開発、リハビリの環境整備、就労問題、手続きの簡素化など、題目は多岐に渡る。でも、毎年似たような内容を提言している気がする。僕がまだ杖さえもいらなかった頃。当然、咳き込む心配もなかった。席次は前列だったもんね。

 

 

それが何だ。せっかく新たに名刺を刷ってきてくれたのに、名刺交換はおろか、マイクさえ握る機会が無かった。代表戦に呼ばれて、ベンチを温めたまま終わる2nd GKか。でも意味はあった。敵陣は震える。あとは新たな仲間の存在を可視化できた。当事者意識を持とうぜ。