【追憶】カッパの会「地域貢献」 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

オールラウンドサークル「カッパの会」において、懸念していたことがあった。独自色を打ち出し過ぎていやしないか。社会性(つまり周囲とのバランス感覚)に乏しくなってしまっては本末転倒。となれば地域貢献だ。どうする。ボランティアでもやるか。そんな折に幹部の女性から。

 

 

 

 

地元の小学校で夏祭りの出店を募集しているよ、と。面白い。以来、毎年参加した。屋号はすんなり決まった。出し物をどうするか。これがなかなか決まらない。仕入れ単価、売値、再現性、オリジナリティ。毎回、議論に議論を重ねる。試行錯誤を重ねて出店。大盛況が嬉しかった。

 

 

 

 

出店を重ねるごとに、地域に根付いていくことが分かる。運営側の大人たち。「また来たよ」と声を掛けてくれる地元の少年少女。ヘルプに来てくれる仲間たち。この活動は、社会人になってからも暫く続いた。理由は地元から要請されたから。求められれば、断る理由は無いよね。

 

 

 

 

当時の小学生も、今は社会人か。僕らも等しく年を取るわな。悔しいのは、僕だけが成長が止まっていること。だって、仲間は全員が結婚し、子どもを産み、育て、社会では昇給に昇進、独立や起業といったプロセスを経ている。どうして僕だけが。否。僕だけではないね。仲間がいる。