同僚との会話 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

明日は都内でも降雪の予報だ。場合によっては、積雪を懸念している。日次の8,000歩を諦めないといけない。否、その前に低気圧だ。めまいに苦しむことだろう。ベッドから起き上がることができるだろうか。悶々としている。対面に座る同僚の年下男性が、僕に話しかけてくる。

 

男「明日、雪ですって。ワクワクしませんか――」

僕「え?交通機関は乱れるし、洗濯物も外に干せないし、楽しくないですよ」

男「そうですか?年に1回あるかないかで、テンション上がりません?」

僕「そんな童心、とっくに無いですよ……」

 

 

男「まぁ、実際は子供が喜ぶんですよね。それを見て楽しむ親心」

僕「確かに……(この手の会話、苦手だな)」

家族とか子供とか、僕には一生縁が無さそうだ。今後、何を楽しみに生きていけば良い。明日なんてない。あるのは今。この瞬間。僕だけ。