君と歩きたい | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

三連休を利用して、実家に帰省していた。親父や伯母に、元気な姿を確認してもらう為である。とは言え、家族相手に対する自己開示の下手さは相変わらず。聞かれたら答える。最低限。仕事は順調。NPO法人の運営も奮闘。金銭面は大丈夫。ただ、体調面が微妙。眩暈がね。
 
65歳の伯母と、62歳の父親。9歳の愛犬。37歳の僕。実家では、何もさせてくれない。料理の準備も、冷蔵庫から缶ビールを取りに行くのも、布団を敷くのも、全部親任せ。僕が椅子から立とうとすると、遮って先回りしてくれる。居心地の良さを感じてはいけない。まだやれるはず。
 
昨晩は、缶ビールを4本空け、芋焼酎をロックで3杯飲んだ。酒の量が足りなかったか、睡眠の質が低かったか、夜中に目が覚めてから、そのまま朝を迎えた。八王子の冬は寒い。脚が動かない。気温の低さか寝不足か。早朝の愛犬の散歩は、格好の歩数稼ぎの機会なのに。
 
 
一ヶ月後には、10歳になる我が家のアイドル。犬年齢の10歳は、立派な初老。度重なるヘルニアも手伝って、体力の低下が著しい。元来の散歩嫌いが顕著に出る。若かった頃の散歩コースの半分地点で折り返す。果たして僕はどう映る。歩きながら、しかめっ面。超不格好。

 

 
実家に戻って朝食を取った後、ウォーキングを敢行。本来はジョギングコースだったのに、走る意欲が欠落している。歩数はその後、大幅達成。母親の面会にも赴き、満足顔して部屋に戻る。郵便受けには、来月に迫ったハーフマラソンの招待状が届いていた。走れるのか、俺。