37歳になりました | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

4月8日に、僕は一つ歳を重ねる。
もう37歳だなんて、正気の沙汰ではない。
独身で、難病患者で、非正規雇用である。
傍から見たら、可哀相だと思われるのだろうか。
 
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前の晩は実家に帰省し、親父と伯母と食卓を囲む。
事前のリクエスト通り、焼肉とビールを振舞われた。
遡ること夕刻より、母親に会いに行く。
明日、37歳になるんだよ、と報告してきた。

 

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明けて日曜日。誕生日当日である。
愛犬の悲しそうな態度に後ろ髪を引かれつつ、実家を後にする。
一人暮らしの部屋で休んでいると、友人から連絡が入る。
誕生日おめでとう。プレゼント、置いておいたよ――。

 

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阿佐ヶ谷まで、バスで一本で行けることを知り、距離が縮まった。
大好きな友人らに囲まれながら、誕生日祝いを乾杯する。
「ご友人から、シャンパンを預かってるよ」と、店長の友人。
最後には、お祝いのケーキまで出してもらった。

 

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元カノと別れてから、しばらく笑顔を作れずにいた。
それがこの日は、心の奥から楽しいと思った。
だから、笑顔が自然に出てくる。
この感情を、大事にしていきたい。

 

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実家で早朝から朝食を食べて、せっかくだからと外に出る。
ウォーキングではなく、ジョギングを慣行。
久しぶりに、軽快に脚が前に出る。
皆さまに支えられて、僕は今日も笑顔です。