難病と婚活ビジネスと私 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

カフェで茶をしばいていると、隣に座る女性同士の会話が気になる。

甲「ちょっと待って、年収2,000万円だって。36歳で。会社経営だって」。

乙「怪しいよ。普通に大学で見つけなって――」。

甲「こっちは、ウケルんだけど。50歳で!年収500万。でも猫可愛い」。

 

インターネットやスマホアプリで気軽に婚活ができる時代である。

但し、玉石混合。経歴詐称やサクラが混じっていたりもする。

信頼性を金で買う婚活エージェントも、ここに来て躍動している。

通勤で使う新宿駅の構内には、今日も大きな広告が掲載されている。

 

 

恋愛結婚とは明確に異なる、婚活サービスを用いた相手選び。

年収や学歴、婚姻歴の有無、子供を望むか否か等、条件ありき。

男性で難病を罹患している人間は、土俵にすら上れずにいる。

不労所得か資産が莫大にあり、介護の必要が無ければ話は別か。

 

世間では、「難病患者=障害者」という認識を持っているように思う。

就職面でも、障害者雇用枠を設けてあるから大丈夫でしょう、とね。

婚活だって、大手婚活パーティー運営会社が障害者用に募っている。

でも、進行性で遺伝性の、神経系統の難病患者は相手にされない

 

結婚を諦めた人間にとって、生きがいとは何だろうか。

識者は言う。誰かの為に生きるのではなく、自分の為に生きるのだ。

違うんだよね。愛があってこそ、人生は鮮やかに輝く。

没頭できる仕事や趣味があれば良いのだが、それもまた難しい。

 

 

以前、馬車馬のよう他人の恋愛マッチング世話を焼いていた

一部の参加者からは、有料化して法人格にしたらと勧められた。

難病に悩み、恋愛や結婚を諦めた僕と同じような患者の為に。

事業化してみたら、どれだけ救われる人がいるのかと想像してみる。