日々の変化は分からない | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

久しぶりに会った友人から、髪が伸びたねと指摘を受ける。

毎日、鏡に映る自分自身の頭髪を見ているのに、気付かない。

一週間前より、昨日より、明日の方が髪は伸びている。確実に。

急いで予約を済ませ、本日は午前中、美容院に赴いた。

 

今の家に引っ越してから、美容院も近所に変えた。

同じ系列店だから、引継ぎはスムーズに済ませてくれる。

以前の担当には伝えられずにいた、難病であることを打ち明ける。

新任の男性美容師と、それ以降、良い関係を継続している。

 

彼女と別れてから、初めての美容院である。

最近は採用面接の予定もなく、散髪の必要性を感じていなかった。

男性は髪が短い方がいいよと言うものだから、それに従っていた。

玄関を開けると、カッコよくなったねと言ってくれる存在は、もういない。

 

 

切り替えないといけない。そんなことは分かっている。

午後に行こうと決めていたスポーツジムは、しかし目まいが阻止する。

髪が伸びるのと同じように、体調は日に日に悪くなる。

進行はゆっくりでも、確実に。自分では分からない程度に、確実に。