五里霧中 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

直属の上司から会議室に呼ばれる。
何の話だろうか。
表情が強張っている。
雰囲気から察する。

5月1日から始まった今の仕事が、今月いっぱいで終了となる。
3ヶ月の試用期間でクビを宣告されるなど、露ほどにも思わなかった。
リーマンショックの頃の外資系コンサルティングファームかよ。
反論を試みようとするが、目の前の上司はただの伝達マンだ。

先週の金曜日には確定事項となっていたらしい。
そうとは知らず、週末にワイシャツを2枚、新調しちゃったよ。
長期就業を前提に、引っ越しだって済ませたばかりだ。
そんなことは、仕事のパフォーマンスには一切反映されないが。



前職では立ち上げた新規事業が僅か1年でクローズとなり退職。
現職でも、安定した成果を出すことができずに試用期間で終了。
これから対峙する面接官に対し、強気に出る勇気が持てない。
何のために生きているのか、これでは分からなくなるよ。