凶悪 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

事実をもとに作られた作品が、大好物などうも僕です。
当レビューに書いたかと思いきや、まだのようでしたので。
以前に観た当時、あまりの恐怖に戦慄が走ったタイトル。
amazonプレミアムで閲覧可能であったのを知り、再度視聴。
 
(内容紹介)
ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキー)の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め……。
 
2013年当時の所見とは異なる印象を持った今回の感想。
当時は、リリー・フランキーやピエール瀧への恐怖に慄いたが。
仕事に明け暮れ家庭を疎かにする山田孝之に畏怖する妻の目線。
僕の病気を「怖い怖い」と恐れ慄く相手方ご実家の目線と変わらない。
 
大義名分に燃えて、本人なりの正義を周囲に振りかざしても。
それが善とは限らない典型を、この映画で学び取った。
あと、作中で痴呆症の母親を、施設に入れるシーンがある。
親父も伯母も呆けてしまったら、僕は限界点を軽く超える。