転倒からの裂傷 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

仕事上がりの金曜日、彼女の家に駆けつける。

日本酒を数杯飲んで、でも気分は重い。

寝る前に、部屋で一人バランスを崩してしまった。

床に打ち付けた肘から出血した傷を見て、彼女はどんな表情をしていたのだろう。

 

 

午前中、気分の重い用事を済ませる。

否、僕よりも彼女の方が何倍も重い。

掛ける言葉が見つからず、自己否定に走りたくなる。

せめて夕飯ぐらい、何かリクエストしてよ。

 

 

「生姜焼き」が食べたいという彼女の意向を汲む。

サラダやさつま揚げも用意する。

納得の出来栄えに、最大級の賛辞を貰う。

僕はまだ生きていても良いのかな。