仕事上がりの金曜日、彼女の家に駆けつける。
日本酒を数杯飲んで、でも気分は重い。
寝る前に、部屋で一人バランスを崩してしまった。
床に打ち付けた肘から出血した傷を見て、彼女はどんな表情をしていたのだろう。
午前中、気分の重い用事を済ませる。
否、僕よりも彼女の方が何倍も重い。
掛ける言葉が見つからず、自己否定に走りたくなる。
せめて夕飯ぐらい、何かリクエストしてよ。
「生姜焼き」が食べたいという彼女の意向を汲む。
サラダやさつま揚げも用意する。
納得の出来栄えに、最大級の賛辞を貰う。
僕はまだ生きていても良いのかな。

