遭難フリーター | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

日々、忙しなく過ごしている。仕事の、業務量の多さに愕然とすることがある。ただ、それらの殆どは僕だからできるミッションであったりする。代用は利かない。そのことが責任感となって、多忙な日々を充実させる。ブログを更新する頻度は減るかもしれないが、僕は全然問題ない。大丈夫。あの頃の閉塞感に比べれば。もう、あの頃には戻りたくない。


遭難フリーター (幻冬舎アウトロー文庫)/岩淵 弘樹
(内容紹介)
金がない、それだけでなんでこんなに苦しいのか。いつになれば楽になれるのか――。600万円の借金を抱えた23歳の俺は、埼玉のプリンター工場で派遣社員になった。きつくて虚しい単純労働、嘘とエロとギャンブルにまみれた同僚たち、オナニーも見つかる寮生活。金と生きる意味を求めてさまよう若者のリアルを切り取った傑作ノンフィクション。

烏兎怱怱


日雇い派遣の斡旋をしていた当時、僕はぬるま湯に浸っていた。危機感は薄かった。時にスタッフを従えて現場に出ては、単純労働と粗末な昼食、安い賃金を与えられ、卑屈になっていた。変化がないこと。未来が見えないこと。それがどれだけ、精神的な不安定を抱かせるか。景気は今も良くないけれど、自分で将来を描くことができれば大丈夫。