スペインvsオランダ | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

スペインとオランダ。2つのサッカー大国を結びつける、1人の偉人がいる。ヨハン・クライフ。トータルフットボールを提唱し、オランダ史上最高のサッカー選手と呼ばれた彼は、選手や指導者として、スペインのFCバルセロナでその哲学を浸透させた。現代サッカーの父である。「美しく勝利せよ」という彼の指針に、両チームの攻撃的姿勢が窺える。


烏兎怱怱


堅守速攻スタイルが目立つ今大会において、攻撃サッカーを標榜する2つのチームが決勝戦に勝ち上がってきたことは、観る側からしても喜ばしい。さぞ多くのシュートが見れるのかと期待したが、お互い、初優勝がかかる大一番に慎重な立ち上がり。中盤での激しいプレッシング。序盤からカードが乱れ飛ぶ。主審もゲームコントロールが大変そうだ。

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個々の能力が高く、それでいて組織としての戦い方を好む両チーム。その中でも、オランダのロッベンだけは特別。捨て身で止めるDFプジョルやGKカシ―ジャスとの攻防に見応えがあった。そして生まれたイニエスタの決勝ゴール。大会前から優勝予想に掲げていただけに、この瞬間に叫んでしまった。一方のオランダは、奮闘虚しく、美しく散った。