ぼくは鉄オタでも撮り鉄でもないけれど、
旅先や出張先で乗る電車がとても好きです。
日本全国の大都市は、
いまほとんど東京と変わりませんね。
建ち並ぶビル群やそこに入るテナントは、
東京とほとんど変わらないと思います。
でも電車に乗ると、
ぐっと地元の匂いが強くなる。
地元のことばが聞こえ、
地元の風景が流れ、
車内は地元の広告であふれている。
地元にしかない百貨店の広告。
知らない一等地の不動産広告。
パチンコ店、学習塾、質屋さん、美容室、
いろんな地元の車内広告が踊っている。
おめかしをした繁華街とはちがう、
「生活」が全面に出された広告群があります。
その広告の分からなさに、
「ずいぶん遠くまできたなぁ」と思います。
知っているようで
知らないものに囲まれてようやく、
じぶんが旅行者であると知るわけです。
一方で海外に行ったときは、
スタバなどのチェーン店を見つけると、
つい駆け込んでしまいます。
せっかく海外まできておいて、
なぜスタバに行くのかと思われそうですが、
ほんとうに知らないものだらけのなかで
しばらくのあいだ過ごしていると、
「知っているもの」にホッとするんですよね。
「知らないこと」のなかに
飛び込んでいかないと、たぶん…
人生はつまらなくなります。
けれどそこには、
ほんの少しの「知っていること」を
確保しておかないと、たぶん…
道に迷ったり、心が怪しくなったりする。
ここに日々書いていることは、
ぼくの「知っていること」ではありません。
知っていることを書いても、
きっとわくわくしないと思うから。
でも「知らないこと」を知らないまま
書いてちゃダメだと思っているので、
そこは気をつけております。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
知らない世界の扉をあける瞬間の、
わくわく感が大好きです。
