失言、と呼ばれる発言があります。
思わず、うっかり、どういう理由なのか、
つい口にしてしまった不用意な発言。
不用意どころか、不謹慎な発言。
報道レベルでは、
年老いた政治家の口から出るものと
相場は決まっているけれど、
一般人にも失言はありますし、
年齢も性差もありません。
だれだって、言ってしまう可能性がある。
なぜ、失言してしまうんでしょうか。
まず考えられるのは、無知です。
人は、どんな考えを持つのも自由です。
でも「言ってはいけないこと」は、ある。
だれかを傷つけたり、差別を広げたり、
犯罪をあおったり、そういうことは、
言ってはいけないことです。
「言ってはいけないこと」の境界線は、
時代とともに変わります。
むかしの感覚のまま生きていると、
いまの時代ではアウトになることもある。
知らないから、言ってしまう。
これも失言の理由のひとつだと思います。
でも、もうひとつある気がしていて、
それが「あせり」なんじゃないかなと。
たとえば人前でスピーチするとき。
話すのが得意じゃないという自覚があって、
しかも、聴衆は沈黙してつまらなそう。
パニックになってあせったとき、
ついその場を盛り上げようとして、
軽い冗談を言ってしまいます。
でもそれが、思わぬ失言になってしまう。
飲み会のあの人を思い浮かべても、
似たような場面はたくさんありますよね。
大切なのは、順番なのかもしれない。
まず、じぶんへの自信。
自信があると落ち着きが生まれます。
落ち着きがあると、ユーモアが生まれる。
日常のなかで、ギャグとユーモアって、
紙一重なんじゃないかと思うんです。
これはセンスや才能の問題じゃない。
ギャグは不安を隠すための逃げで、
ユーモアは落ち着いた人が差し出す
サービスのようなものに思えます。
だから、まずは落ち着くこと。
落ち着いたあとに出てくることばこそ、
だれかを笑顔にするユーモアになる。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
落ち着きから生まれる笑いって、素敵。