こわいものの正体 | わくわく海賊団

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

 

 旅先などのように、

 馴染みのない環境のなかにいると、

 ときどき、変なものが見えたり、

 よくわからない音が聞こえて、

 ゾッとすることがあります。

 

 でも、落ちついて見れば、

 だいたいがなんでもありません。

 動いていたのは風に揺れる葉だったり、

 不気味な音の正体は、

 扉のきしむ音だったりします。

 

 問題はそれを確認するまえに、

「こわい」と決めつけてしまうこと。

 そして、それ以上見ないように、

 目をそらしてしまうことだと思います。

 

 そうやって放っておくと、ただの気配が、

 こころのなかでどんどん大きくふくらんで、

 本物の「おばけ」になってしまう。

 

 幽霊の正体見たり枯れ尾花。

 このことばは本質をついていると思う。

 

 ほとんどの「こわいもの」は、

 向こう側にいるのではなく、

 じぶんのなかにあるのでしょう。

 

 目をそらさず見れば、

 じつはなんでもなかった。

 そういう経験、だれにでもあるでしょう。

 

 世の中には、

「幽霊の標本」なんてものはありません。

 ミイラや剥製はあっても、

「これが幽霊です」と言えるものは、

 どこにも存在しないのです。

 

 そういうものは、

「あるように見える」だけで、

 実際には存在していない。

 

 それでも人のこころを動かしたり、

 身動きをとれなくさせたりするとき、

「恐怖」はとても強い道具になる。

 

「逃げられない"なにか"がある」と

 相手に思わせることで、

 人の行動をしばる。

 

 こころのなかに生まれたお化けによって、

 行動を縛られてしまうことがある。

 

 でも逆に、それを見極めることができれば、

 人はもっとのびのび生きられるのかも。

 

 世の中の「こわそうなもの」は、

 よく見るとただの枯れススキだったりする。

 全部がそうじゃないかもしれないけれど、

 そういうことが多い気がしています。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 こわいと思ったときこそ、

 よく観察してみるといいと思う。