これ、最初に食べようと思ったやつ凄くね? | わくわく海賊団

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「雲丹(うに)を最初に

 食べようと思った人間はえらい。」

 

 初見だったり知識がなかったら、

 なかなか食べようと思わないけれど、

 食べてみたらおいしかったというものを、

 そんなふうに言うことがあります。

 

 でも、よく考えたみたら、

 最初に食べようと思った"人間"って、

 どれくらい昔の人たちのことでしょうか。

 数十年前ではないでしょう。

 

 仮に人類の前の類人猿のこととしたら、

 木から虫をほじくり出して食べています。

 おそらく水辺の貝類だって食べるでしょう。

 

 そうなると、雲丹も同じですよね。

 

 食べものの歴史を考えるなら、

「雲丹を最初に食べた人間」ではなく、

「雲丹を(食すことを)気持ち悪いと

 感じた人間」がいつ頃から登場したか

 のほうが問題なんじゃないでしょうか。


 現代の人間の感じ方や考え方が、

 普遍的な人間の感じ方や考え方だと思ったら

 それはやっぱり、ちがいますよね。

 

「最近の若いやつらは…」とか、

「年寄りの言うことは…」というように、

 いつの時代もどうしても、

 その時代に生きている人の感性や考え方で、

 どの時代の人も生きていたはずだと

 思ってしまうことがあります。

 

 いまの時代では猟奇的な犯罪になるけれど、

 戦国時代には「首をとる」という表現は、

 あたりまえのようにありました。

 

 露出の多い服を着ていると、

「まったくいまの人たちは…」と言うけれど、

 そうではなく、いつ頃から人類は

 肌を隠すようになったのか。

 

 肌を隠すようになって、

 そして、またふたたび露出する。

 そっちのほうが正確です。

 

 ずっと変わらない常識なんてないんだ。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 昭和の信じられない常識だって、

 両親や祖父母が生きた時代の日常で、

 いまの時代の価値基準で当時のそれを

 否定するのはちがうんじゃないかな。