振り込め詐欺に代表される
さまざまな詐欺や悪徳商法を題材にして、
人が騙されるからくりを心理学的に分析する
そういう類の本を読んだことがあります。
騙しに関する心理学的からくりを
たくさん知れたのは貴重な学びでしたが、
いちばん印象に残っているのは、
詐欺師たちがどんな人を狙っているか、
ターゲットを解説した部分でした。
読む前の予想だと、
お金が有り余っている富裕層に忍び寄り、
どーんと大金をせしめて逃げていく
ルパン三世的詐欺師がいいのだろうと
想像していたんですが、違いました。
詐欺師の発想は逆なんですね。
とにかく彼らは、
「ちょっとだけ弱っている人」を
徹底的に狙っていくんです。
金銭的に少しだけ困っている人。
社会的にちょっとだけさみしい人。
そういう、うすーく弱っている人たちから、
うすーく回収していくやり方です。
なぜなら彼ら(弱っている人)には、
うすーい欲があるからだそう。
あわよくば、濡れ手で栗を掴みたい。
せっかく買うなら損したくない。
このままじゃいかん、
なんかやらなきゃ、
という危機感はそれなりにある。
けれどもじぶんで
本腰入れて考えるのは面倒で、
調査も比較も検討もだれかに
おまかせしたい。
そういうぼくらの怠惰にして
うすーい欲が詐欺師にとっては
釣り堀みたいなものなんだそうです。
というようなことを、
営業の電話を切りながら思い出しました。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
大いになる力には、
大いになる責任がともなう。