「本日は足元の悪いなか、
ご参加いただきまして誠に…」
雨の日のイベントの、主催者側による
定型句ともいえるあいさつです。
でも、ずっと思っていました。
「雨の日って足元そんなに悪いだろうか」と。
さすがにいまどき、
泥んこ道を歩いて会場に
足を運ぶ人間はいないでしょう。
国土交通省道路局によって舗装された、
ぬかるみのないアスファルトの道を
通ってきたはずなんですよね。
都内は、ほぼ電車でしょう。
タクシー、バスだってあります。
だから、そんなにないはずです。
「足元の悪いなか」というあいさつは、
舗装のままならない戦後復興期くらいまでに
おそらくできあがったことばで、
そのまま更新することをサボってきた
定型句なのだと思っていました。
が、しかしです。
革靴となると話はちがいます。
婦人靴、革靴であると、
地面がアスファルトでも、石畳でも、
足元はたしかに悪いと思います。
となると、やっぱり、
「本日は足元の悪いなか、
ご参加いただきまして誠に…」
でもいいのかな。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
学校を卒業してからおぼえた定型句が、
ほんとうにたくさんあるのだけれど、
そのほとんどを正確な意味も知らずに
なんとなくつかっている気がする。