腐っても鯛ですね。
これを言われたとき、
はたしてほめられたのか、
それとも貶されたのだろうか、
どっちなんでしょう。
ことばの意味は、
「優れた素質や価値を持つものは、
多少悪い状態になったとしても
それなりの価値がある」です。
痩せても枯れても武士は武士。
同じような意味なら、
「腐っても鯛」よりこっちのほうが
ほめられている感が残っている気がします。
だって腐った鯛は食べられないもの。
腐ったらいくら鯛でもゴミです。
もしも、鯛と思われている人が、
自身でもじぶんを鯛なのだと思っていたら、
「腐っても鯛」のことばは拠り所でしょう。
でも、ほんとうは、
腐りかけの鯛より美味しい鰯が、
鯵が、鯖がありますよね。
腐りかけの鯛がえらそうに、
「きみたち鰯なんてロクでもない」と
説教はじめても鰯たちは
なんとも思わなそう。
年齢を重ねることが、
腐ることと同義とは思いません。
自然界の法則では、とまると腐る。
じぶんを鯛だと信じて、
昔話をしながらとまってしまうより、
鰯でもいいから泳いでいるほうが
おいしい魚になれそうです。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
いくつになっても、
泳ぐことをたのしむ魚でありたい。
名前はなんだっていいから。