最近のアイドルを見て、
ぼくらの親世代は言います。
「なんでこんな"ふつうの子"が、
アイドルと呼ばれているんだ?」
親世代が知っている
昭和の伝説のアイドルと、
明らかに性質の異なる
最近のアイドルたち。
そこには、ひとつ、
"ブランディングの変化"が
関係している気がします。
最近のアイドルたちは、
モデルさんに比べてルックスが
抜きに出ているわけでもなく、
アーティストに比べ歌や踊りが
特別上手ということもない。
芸人さんと比べて話術も下手で、
俳優さんに比べて演技もイマイチ
昭和の大スターが持っていた
"憧れ要素"は薄れているから、
"ふつうの子"に見えるというのも
分かるような気もするんです。
でも、そういう
ちょっとずつ"足りない"なかで、
一所懸命がんばる姿に心を打たれ
ファンになっていくのが最近の
アイドルファンの心理です。
なんでもすぐに
炎上してしまう時代に、
憧れでブランド構築していくと、
ブランドイメージの毀損がこわくて
チャレンジがむずかしいことも、
一所懸命がんばる姿を売りにすると
果敢なチャレンジが容易になる。
結果、ブランド向上につながる
好循環が生まれているのかな。
アイドルだけではなく、
近年のブランディングにおいて
"応援したくなる雰囲気"を
いかにつくれるかということが
重要なポイントだと思います。
そういう意味で、
ブランドの最大のライバルは、
同業他社から"友人がつくったもの"
(=応援したくなるもの)に
変わってきていると思う。
今日も、「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
憧れをつくるためには、
すべてを見せない(隠す)ことも
重要な要素だと思うけれど、
情報を隠すことが困難な時代に
昭和の大スターはもう二度と
生まれないのかもしれない。