恐怖では速く走れない。 | わくわく海賊団

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

 

 そういえば、頭に鉢巻を巻いて、

「第一志望校、必ず勝つ!!」とか

 やっている塾を最近は見ません。

 

 怖い顔して竹刀ふりまわしながら

「死ぬ気でやれよ、死なないから」と

 追い込む練習も流行っていません。

 

 理にかなっていないことが

 だんだんわかってきたんだろうな。

 

 銃を突きつけられて、

「100mを9秒台で走らないと

 打つぞ!」と、脅されても、

 走れる気がしないもの。

 

 それでも、ニュースを見れば、

 むかしの受験校の教育みたいに、

 根性論のスポ根漫画みたいに、

 危機感を背景にした怒りや煽りで

 人を動かそうとしていることが

 まだまだあるんだと感じます。

 

 なにか悪いことをされたら、

 危機管理の甘さを責めれられたり

 まわりは敵だらけなのだから

 もっと危機感を持たなきゃダメとか

 食うか食われるかの時代だとか。

 

 食うか食われるかの世界で

 実際に生きている動物の目を

 見たことがありますか?

 

 眼光鋭く、

 背後の敵まで意識して、

 吠えて、威嚇して。

 

 敵を切り裂く犬歯が二本の人間に

 あんな生活できないんじゃないか。

 

 たとえ敵だらけの世界でも、

「平和ボケしている奴を叩き起こせ」

 と、劇画チックで物騒な比喩で

 ものごとを語るのは、たぶん、

 理にかなっていないと思います。

 

 人間は、そんなふうに

 脅さなくても速く走れるし、

 真剣に仕事もできるし、

 時には自己犠牲も含めた

 賭けにも出られる。

 

 今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。

 

 脅されたから力を発揮して

 メダルを獲れたメダリストなんて

 たぶん、ひとりもいないはず。