スーパースターの成立要件 | わくわく海賊団

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

 

 

 将棋の藤井聡太四段をみていて

 そうか、と、いまさら気づきました。

 

「スーパースター」っていうのは、

 なにかの能力が長けていることと

 同じではないんだな、と。

 

 将棋がつよい、野球がうまい、

 演技がすばらしい、歌がすごい、

 容姿端麗うつくしい…

 それはその職業にいる人たちの

「機能」のことであるわけで、

 それ自体がスターの成立要件では

 ないんでしょうね、きっと。

 

 スターという存在は、

「みんながつくる」ものかな。

 

 伝説になっている

 スターといわれる人たちは、

 じぶんがスターであることを

 表現していないんですよね。

 

 その周囲にいる人たちや

 または見知らぬ人たちが

 たくさんの証言を持ち寄って

 スター像をつくっていく。

 

 石原裕次郎、美空ひばり、

 勝新太郎、長嶋茂雄、高倉健…

 

 本人がなにを言ったか

 知らない人はたくさんいるけれど、

 なにをしたかという証言は

 みんなが知っています。

 

 あ、イエス・キリストを仮に

 歴史のスーパースターとすると、

 わかりやすいかもしれない。

 

 新約聖書に描かれていることは、

 キリストの語ることばではなくて

 彼がなにをした、なにを語った、の

 証言を他の人たちが集めたものを

 あそこに綴っているんですよね。

 

 どういうことを言った。

 どういうことをした。

 その証言を集められる人を

 スターというのかもしれない。

 本人は、それについて語る必要はなく

 いやむしろ沈黙しているほうがいい。

 

 だから、きっと、スターは

 じぶんひとりで勝手にはなれない。

 多数の証言する人の存在が必要です。

 証言したくてたまらない人、

 聞いた証言を人に伝えたい人、

 とにかくおおぜいの人が共同で

 つくりあげていくものが

「スター」なんじゃないのかな。

 

「みんなで力をあわせて」が

 なかなかむずかしい時代において

「スターが生まれにくい」は、

 なんだか妙に納得できてしまう。

 

 今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。

 

「みんなでつくった」ものだから、

 スター本人にもかんたんに壊せない。

 5人のアイドルたちの最後をみて

 そのこともすごく思いました。