好きな瞬間の話「知らない人との〈阿吽の呼吸〉を体感できるあの瞬間」 | わくわく海賊団

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

 

 

 好きな瞬間のはなしです。

 

 本屋さんで

 立ち読みしているときのこと。

 

 生物の本を読んでいたんですが、

 ふ、と目をやった隣のコーナーの

 歴史本が気になってきました。

 

 見れば興味深い本がたくさん。

 しかし、そこにはすでに先客が、

 歴史本を熟読されております。

 

 本屋さんの狭い通路では、

 そこで2人以上がいっしょに

 本を立ち読むは、難しい。

 

 むむむ、でも気になるぞ。

 本を手にとってから

 ちょっとはずれた場所で

 立ち読めば問題ないだろうな。

 

 心の中でそこまで考えてから、

 動き出そうとする瞬間、

 ほぼ同じタイミングで

 相手のお客さんも

 こっち側に動き出します。

 

 見たこともなければ、

 会ったこともない初対面の

 このお客さんと、

 まるで阿吽の呼吸で

 立ち位置を入れかわる。

 

 海外の人は〈一本締め〉に

「まるで魔法のようにピッタリだ」と

 びっくりするそうですけれど、

 ぼくはこの本屋さんなどの

 陳列商品前でのお客さん同士の

 ポジショニング入れかえの

 タイミングの良さに

 毎度びっくりしています。

 

 そのお店ではじめて会って、

 ことばを交わしているわけでは

 ないけれど、ちゃんと分かってる。

 あの瞬間がなんだかとっても

 好きなんですよねぇ〜。

 

 今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。

 

 都会に住んでいると

 街の人との会話がなくて

 さみしいなんていうけれど、

 そうでもないですよぉぉ、と、

 ぼくは思っております。