他人の恋を本気で応援している人はいない説 | わくわく海賊団

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「大恋愛の末、2人は結ばれました。」という言い方、
 よくありますよね。

 そういうふうにいうときは、
 たいていの場合、
 誰もが2人を認め、祝福し、
 なるべくして結ばれたということは
 まあないですよね、きっと。

 もしそうならば、それは
 大恋愛とはいえないでしょう。

 大恋愛ということばには、
 劇的だとか、ドラマティックというニュアンスが
 含まれていると思うんですが、
 誰もが認め祝福する恋に、ドラマティック要素はないでしょう。

 ロミオとジュリエットだって、
 結ばれてはいけない2人の恋であり、
「恋愛もの」の名作の多くは、
 反対されて、不幸になって、
 まわりに迷惑をかけまくっている話なわけです。

 こんなことをいうと怒られてしまうかもしれないけれど、
「のろけ話」を心から訊ききたいと思っている人なんていないと思うし、
 もっといってしまえば、
「2人の恋を本気で応援している」なんていう人は、
 ほんとうは1人もいないんじゃないかな。

 恋愛というのは、
 当事者の2人にとって深刻で、
 そして輝かしいものであり、
 まわりに共感を得ようとすれば、
 それはたちまち
 おかしな話になってくるんじゃないかと思うんです。

 それなら、なぜ、世の中にこれほど「恋愛もの」があるのか。
 
 ぼくの仮説はこうです。
 人の変わりようがおもしろいから。
 恋愛すると、ふだんのその人とは思えぬ行動が見られるでしょう。
 それがおもしろいんだと思うんです。

 芸能人のワイドショーを眺めていても、
「えぇ、この人がこんなことするの!?」が
 おもしろいから、みんなが注目するんじゃないかな、と。

 今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。

 サスペンスだっておんなじで、
「あの人がこんなことするの?」という人の変わりようが、
 エンターテイメントになっていると思うんです。