
なにかを伝えようと思ったときに、うまく伝わらないことがあります。
誤解されてしまったり、怒らせてしまったり、傷つけてしまったり、
じぶんの思う意図とはちがって伝わることもあります。
そもそも、きいてもらえないことだってある。
そういう経験を経て、伝え方に工夫することをおぼえるんだと思います。
話し方だったり、道具を使ってみたり、出す順番を工夫してみたり、
文字にしてみたり、うたってみたりもするのかも。
ほとんどのおとなは、そうやって、
なにかを伝えようとしているわけですよね。
そういう本だって、たくさんあります。
先日、家族で旅行に行ったときに、車で行ったんですけど、
11ヶ月の甥っ子は、チャイルドシートに乗らなくちゃいけません。
安全のためとはいえ、ガッチリ固定されますのでやっぱり嫌がります。
そうすると、「ここから出してくれ」と必死に訴えてくるわけです。
当然しゃべれませんから、泣いてわめいてアピールします。
固定されているベルトを掴んで、なんとか外そうと必死にもがきます。
安全のためですから、出すわけにはいかないのだけれど、
相当な訴求力でありまして、サービスエリアに立ち寄る回数が増えました。
それをみて思ったんです。
じぶんが思っている以上に、なにかを伝えようと思ったときには、
「必死で伝える」というだけでも、伝わるものかもしれないな、と。
いろいろな経験を経て、
「伝える」というやり方の数を増やしてきたけれど、
シンプルな方法でも十分伝わるんじゃないかな、と。
いやむしろ、「泣いてわめいて」のような「必死な想い」がなければ、
他のいろいろなやり方だってダメなんじゃないかとも思えます。
小手先のテクニックだけで伝えることだって、
もしかしたら、できるのかもしれないけれど、
大事な勝負のときには、粋な言い回しや文だけではなくて、
「必死な想い」も忘れないようにしなくちゃなぁ、なんてことを、
11ヶ月の泣き叫ぶ甥っ子をみて思ったのでした。
今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。
引くということや、遠慮なんてことをおぼえるのも、
まぁ、おとなになってから、なわけでありますけどね。