先週のストーリーズでご紹介いたしましたが、

お世話になっている方からのご依頼により、

蒲郡のロータリークラブでお話をする機会を

頂戴いたしました。

東京駅からこだま号に乗り、豊橋で下車し、

東海道線に乗り換えて蒲郡駅に向かうさいの

ことです。

 

 

前に座っていた女性は、リュックサックの中

から塩野七生さんの著書を出され、しばらく

の間、表紙をご覧になってから、ゆっくりと

1ページめくって、読書を始めていらっしゃい

ました。

 

斜め前に座っていた2人の女子学生は、

髪型について熱く語っていらっしゃる姿が

可愛らしかったです。

 

少し離れた席に座っていらしたご夫妻は、

窓から外の景色をゆったりとした表情で、

ことばは交わすことなく、笑顔でご覧になって

いました。

 

このように、終始、携帯電話をご覧になる方は

いらっしゃらなかったのです。

なんと素敵なことでしょう。

こうした方々の姿から、のんびりと温かな空気

が車内に流れていました。

東京に戻り、日々電車に乗車していますが、

蒲郡に向かう車中で感じた空気に触れることは

残念ながらありません。

 

 

携帯電話は大変便利なものです。

ただし、ときには携帯電話の画面よりも、

本を、

友人の顔を、

外の景色を、

見ることの大切さを改めて教えていただいた

このたびの機会に感謝するとともに、

この感覚を失わないように努めていきたいと

思います。