「学習院幼稚園・初等科⑹ 貴重な存在の幼稚園生」第六章 無宗教系附属編⑦ | 幼児受験プランナー 島村美輝のブログ

幼児受験プランナー 島村美輝のブログ

国公立や私立の有名幼稚園や小学校に合格するためには幼児教室選びがきわめて重要です。受験界の裏も表も知り尽くし、有名幼稚園や小学校に豊富な人脈を持つ東京・麹町の「慶進会」塾長島村美輝が、合格するためのノウハウをお話します。

連載 幼稚園・小学校受験合格バイブル


「学習院幼稚園・初等科⑹」 第六章 無宗教系附属編⑦


『貴重な存在の学習院幼稚園生』


現在、高学歴の保護者が中学から御三家、灘中、ラサール等々を目指すものとは異なる理由で学習院に一目置く例が今でも残っているのは、戦前から続く家系エリートの発想なのかもしれません。


ただし、幼稚舎や聖心女子学院が庶民的になったと言われるのと同様に、初等科は昔ほど均一の層というわけではなく混在型の小学校です。それだけに学習院附属幼稚園が現在でも層の維持を達成しているのは奇跡的と言えるでしょう。


戦前型のエリート教育が消滅した今、学習院幼稚園生のステイタスは「最も濃い学歴」と言えるかもしれません。その学歴を持つ彼らも中学や高校では公立育ちの生徒達と混じる事になります。社会に出れば自分達が特別扱いされることもなく、育ちの良さを酒の肴にされる程度でしょうから、中学や高校時代は一般社会へ移行するための準備期間かもしれません。男子高校では他の私立等と同様に茶髪もピアスも流行ったぐらいですから、この期間に青春を是非謳歌して欲しいものだと思います。


それでも育ちの良さというのは消せないもので、冠婚葬祭時等に姿勢良く制服を着こなし、控えめな態度で大人と接する姿を私は何度も目にしてきました。佇まいや品性だけは金銭で買えず、幼児期からの育ちで身につけるものであることを改めて確信します。


理数系が評価され結果ばかり重んじられる近年、「毒にも薬にもならない存在」とか「ひ弱」等々と揶揄されがちな文系代表の彼らは、アメリカ型の日本社会になっても、出るところに出た時に評価される貴重な存在だと思うのですが、皆さんはどう評価するのでしょうか…