連載 幼稚園・小学校受験合格バイブル
「青山学院・東洋英和・立教・立教女学院…カトリック以外の附属の特徴」
第五章 カトリック以外の附属編①
ミッション校には行かせたいのだけれども、自由に意見が言えない堅苦しそうな雰囲気は好まず、子供の様子は家庭だけでなく、教育現場での様子も自身の目で確認したいタイプの父親に好まれているのが、プロテスタント系や日本聖公会系の附属です。
日本人はキリスト教に縁の薄い方が多いので、外国では貴族や上の階層に大切にされてきたカソリックの方がイメージしやすく、プロテスタント系や日本聖公会の附属の実体が理解されていない
ようです。
『リベラルでフランク』
カソリック附属でも各校特色があるのですが、プロテスタント附属や聖公会系附属でも同様で、個性豊かな学校揃いです。共通点をまとめると次のようになります。
① さまざまな業界の経営者や、海外での生活経験者の割合が多く、人付き合いの上手なリベラルでフランクな保護者が多い。
② 父親が教育理念をよく理解し、授業や行事に参加する機会が多い。「父親の会」があり父親同士の交流が盛ん。
③ 行事等の案内書を配布で済まさず、説明会を小まめに行うサービス精神がある。
④ 子供の校内及び課外活動が豊富にある。
⑤祈りに始まり祈りに終わると言われるほど、キリスト教の教えをしっかり理解する機会がある
⑥ 教師と子供、両親が自由に話し合える雰囲気がある。
⑦ 無理に発達させず、子供に応じた自然な成長を促す。
⑧出身者と初めての保護者の違和感がない。
⑨多学年が一緒に集まるランチョン等の食育の機会が多い。
以上、大まかな共通点ですが、一言で言えば「閉塞感を感じないフランクな雰囲気」でしょう。生徒達も例えれば「ハリーポッター」の魔術学校のような学園生活を過ごし、教師の個性も豊かです。附属校は「人的影響を受けて育つ場」と言えますが、正にそれに値する場だと言えるでしょう。教会に通った事の無い家族にとっても、周囲が優しく導いてくださいますから、不安も杞憂に終わります。
公立校は一見自由のように見えても閉塞感の大きい場ですから、「これぞ求めていた私立」と確信する材料が散りばめられていると言っても過言ではなく。説明会や行事に参加して惚れ込む方が多いのもわかる気がします。ただ人間の距離感が近いので、人間関係が上手にとれないタイプや、決まりごとが多い社会の方が楽な保護者にとっては生きづらいので避けたほうが懸命です。
特に青山学院や立教小は個性豊かな保護者や経営者が多いので、人的な面で馴染まない方は要注意です。馴染める両親と判断されても、教育や宗教への理解不足は致命的ですし、人生や家系を基にしたその両親にしか語れない志望理由を願書記入の上で面接に臨まないと、真実かどうかを徹底して質問される事を覚悟した方がよいでしょう。
リベラルでフランクな雰囲気は徹底した人選びの賜物であり教育者として人生をかけた教師達と子供の間には数多くの感動的なエピソードも多々語り継がれています