連載 幼稚園・小学校受験 合格バイブル
「雙葉学園⑴」第四章 カソリック附属編③
・濃い学歴度 ★★★★★
・保護者属性度 ★★★★★(2保) ★★★★☆(小)
・大学受験度 ★★★★★
フランス・パリのサンモール修道院が横浜に修道院を開いたのが前身。
昭和42年幼稚園・小学校創立者 メール・セン・テレーズ
先ずは、中学御三家の中で唯一幼稚園、小学校がある雙葉学園です。四谷の雙葉学園は幼稚園、小学校の受験でも中学受験と同様に母親憧れのミッション附属です。
田園雙葉・横浜雙葉・福岡雙葉・静岡雙葉と系列校も多いので、私立附属校の中では全国的に知名度も高い学校です。国立大出身者の多い家系は、幼少受験でも国立の附属幼小を志望する方が多いのですが、学習院と雙葉だけは特別のようで、国立附属に加えて志望校(園)にする例がよくあります。
『雙葉の育ち』
当会は、昭和39年から四谷に近い麹町で教室経営をしているので、附近在住の雙葉学園の出身者や生徒達と受験を通じて接してきました。
意外に知られていないのですが、名門カソリック校の中で最も自由な校風の附属校(園)です。その校風の影響は出身者の姿に表れていて、とてもフランクで社交的な教養のある女性が目立ちます。
そのせいかカソリック附属の知識が無い夫にも魅力を上手に伝え、志望校(園)として納得させる奥様が多いのが特徴です。
カソリック附属出身者であっても必ずしも母校に娘を入学さたい方ばかりではないのですが、,雙葉学園出身者の母親の場合、ほとんどのケースで我が子も入学させたいと思うようです。その環境に保護者として常に接していたいという附属出身者の気持ちの表れであり、「母校が故郷」となったからこその思いですね。
雙葉出身者から、我が子を入学(園)させたい理由としてよくお聞きするのは、「人的環境の良さ」です。自分の意思で生きる事を尊重する教師達、人間味に溢れ愛情豊かに接してくださるシスター達。家系や両親たちの影響を感じながらも個性豊かで伸びやかに育っている学友達等々…
「敷地も狭いし、校庭は猫の額程度ですが…」と苦笑しながらも、以上のような人的な魅力を穏やかに語る出身者が多く、対話していても育ちの良さと同時に、何物にも動じない芯の強さを感じます。
それでも、徒歩で十分程度に位置する名門「女子学院」を、同じ御三家のミッション校として意識しているようで、出身者に「女子学院をどのように思うか?」と聞いてみると、制服が無く思い思いのお洒落をしている自由な校風に対して、「あそこまで自由なのは如何なものか!」と感じているのも事実
です。制服に愛着を持ち、規律を重んじるカソリック附属出身者の正直な思いなのでしょう。
雙葉生にかける「魔法の言葉」