📅2024.05/26

日曜日 / Sunday

 

前回:新宿から「あずさ」に乗って信濃大町、そこから黒部ダムへ

 

黒部ダム (黒部川第四発電所)

Kurobe Dam

(Kurobe No.4 Hydropower Plant)

富山・立山町 芦峅寺

| Ashikuraji, Tateyama-machi, Toyama, Japan

 

扇沢から関電トンネル電気バスに乗って黒部ダムへ。日本一大きいダムは実際に見るとさらに迫力を感じますね。自然の中に建造された人工物はどうしてこうも魅力に感じるんだろう。

 

そして人が作った物の上に渡る人間達が小さい…。

 

んで渡って次に乗るケーブルカーの黒部湖駅へ移動。

高さ180mから望む巨大なダムの壁を見ながら散策します。こっから見おろすの…かなり怖いし、風も強いので帽子をかぶってる方は飛ばされないようにね。

 

ダムによってせき止められた黒部川(黒部湖)。湖内を遊覧する遊覧船ガルベもありますが、こちらもトロリーバスと同様に2024年運航を終了。動いてたら併せて乗りに行きたかったんですけど、遠くから眺めて見納めです。

 

立山黒部貫光

Tateyama Kurobe Kanko

🚉黒部湖駅

Kurobeko Station

<標高/Elevation> 1455m

 

黒部ダムを渡って次に乗る黒部ケーブルカーの黒部湖駅に到着。ここから先の立山までは立山黒部アルペンルートを運営する立山黒部貫光の乗り物を乗り継ぎます。

 

入口付近にあるケーブルカー時刻表も何だか歴史を感じて味がある。

 

長野県側の扇沢駅から電気バスに乗って黒部ダム駅へ。ここから先は黒部ケーブルカー、立山ロープウェイ、立山トンネルトロリーバス、立山高原バスそして立山ケーブルカーを乗り継いで、終点の立山までを行く立山黒部アルペンルートを巡ります。

 

大自然の中を特徴ある乗り物乗り継いで気軽にいけるのも、アルペンルートの良い所。

 

🚞黒部ケーブルカー / Kurobe Cablecar 

 

黒部湖から乗る黒部ケーブルカーは日本で唯一全線地下のケーブルカー。黒部平までの標高差約400m、最大31度の傾斜の急斜面を走ります。

 

あっ、でも青函トンネル竜飛斜坑線がそうじゃねと思いきや青函トンネル記念館駅は地上駅の扱いなのね。全部屋根に覆われてるけど。

 

ホームの階段でもわかる車体の斜面。

 

立山の自然保護や雪害防止のために全線地下となっているケーブルカーはある意味、斜めに上下するエレベーター的な存在。車両は1969年の開業時から運行しており特に更新する事もなく現役で活躍しています。

 

車両が置き換えられないのは、全線地下なため運搬する際に大変なのか…それともまだまだ活躍できるからなのか否か。

 

🚞黒部ケーブルカー / Kurobe Cablecar

黒部平行き / for Kurobe-daira

 

黒部湖 / Kurobeko

14:00

黒部平 / Kurobe-daira

14:05

 

ケーブルカーなのでもちろん車内は階段上に傾斜。座席もおそらく当時のまんま。

 

トンネル内の急斜面を走るケーブルカー。中間で反対側から来た車両とすれ違い、段々と登っていきます。これはかなりスリルあるなぁ。

 

🚉黒部平駅

Kurobe-daira Station

<標高/Elevation> 1828m

 

400mほど登り黒部平駅に到着。

まだまだ現役で活躍しそうだなぁと思いながらも、いつ置換えられてもおかしくないかもなので乗りにいけてよかった。

 

小さく見える黒部ダム周辺。

だいぶ登って来たのがよくわかります。

 

ここから立山ロープウェイに乗り換えてさらに登っていきます。

 

🚡立山ロープウェイ / Tateyama Ropeway

 

多くの人を乗せて標高差488mある大観峰へ。

 

🚡立山ロープウェイ / Tateyama Ropeway

大観峰行き / for Daikanbo

 

黒部平 / Kurobe-daira

14:20

大観峰 / Daikanbo

14:27

 

すれ違うロープウェイの背景には、アルプスの山々と黒部湖が―

 

立山ロープウェイの特徴は駅間に支柱が一本もないワンスパン方式で運行。多くのロープウェイは支柱が何本も建てられロープを支えていますが、立山の場合は雪崩が起きやすく、支柱が流れるのを防ぐために一本も設けられていません。

 

支柱が無いので、車窓にはアルプスのパノラマを楽しめます。

 

🚉大観峰駅

Daikanbo Station

<標高/Elevation> 2316m

 

7分程で大観峰駅に到着。だいぶ登って来ましたね。

 

展望デッキに寄りそこからロープウェイやアルプスと黒部湖を眺めます。6月近いのに雪がこんなに残っているのも、かなり標高がある場所に来たんだなと実感。だいぶ涼しいですね。

 

次はお目当ての立山トンネルトロリーバスに乗りかえ。2024年度に運行を終え、25年度以降は関電トンネル電気バスと同様に、この線でも電気バスが運行を開始。

 

このピクトグラムも見られるのが最後になるのかな。

 

🚎立山トンネルトロリーバス 

8000形無軌条電車 (トロリーバス)

Tateyama Tunnel Trolley Bus

Series 8000 Trackless train (Trolley Bus)

 

日本で最後となった立山トンネルトロリーバスは鉄道の一種。標高3015mある立山の下を大観峰から室堂までトンネルの中を駆け抜けます。

 

(トローリー…オー)

 

車両全体を眺めたいとこでしたが、車内に乗り込みます。

座席はおなじみ路線バス。

 

🚎立山トンネルトロリーバス 

| Tateyama Tunnel Trolley Bus

室堂行き / for Murodo

 

大観峰 / Daikanbo

14:45

室堂 / Murodo

14:55

 

大観峰を発車したトロリーバスは、電車のようなモーター音を唸らせトンネル内を駆け抜けます。狭いトンネルなのでゆっくり走るのかと思いきや、早いスピードで立山連峰の下を潜っていきます。

 

トロリーバスは途中、青いライトに照らされた箇所を通過。関電トンネル電気バスで走行した場所と同様に、こちらもトンネル工事の際にもっとも難所だった水や土砂が大量に流れだした破砕帯で、突破するのに13カ月も要したとの事。

 

立山の下を駆け抜けトロリーバスは室堂駅に到着。

 

🚉室堂駅

Murodo Station

<標高/Elevation> 2450m

 

ライチョウのピクトグラムが可愛い室堂駅の駅名標。

標高2450mある室堂駅は、日本で一番高い場所にある鉄道の駅。ちなみに普通鉄道で一番高いとこにある駅はJR小海線の野辺山駅(長野県)で1345.67mもあります。

(あと実質標高ある駅は駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅で2612m)

 

ただトロリーバスが2024年度で運行終了し、その後は電気バスで運行するためロープウェイ除く標高の高い駅は野辺山駅になります。

 

降りて少しだけトロリーバスの車両を記録。

バスだけど無軌条電車、これでも鉄道の仲間。

 

トンネル内のホームなので、若干わかりづらいですが、上にはトロリーポール。

上部の架線から流れる電気を供給し走行します。

 

もっと撮っていたかったところでしたが、改札も始まるので閉めますよと駅員さんに案内されたので、少しだけ撮っておしまい。ほんの少しだけだったけど、最初で最後のトロリーバスに乗れてよかった

 

室堂駅では寄り道するために少しだけ乗り換え時間を設けます。デッキから眺めると道路の端には雪の壁でおおわれています。このあと春から初夏にかけて見られる雪の大谷に行きます。

 

その前にみくりが池を拝むために雪路を散策。すんごい真っ白な雪…。

 

みくりが池 / Mikuriga-ike

 

少しだけ険しい雪路を辿り、なんとかみくりが池の姿を確認。でも雪に覆われてんけど池の水色がちょい見えるよ。この先に行くにも滑ったりすると危ないし、雪の大谷ショウh…雪の大谷を見たいので池を後にします。

 

ホテルやレストランもある室堂駅。バスや自動車も停まっておりかなり賑やか。

 

冬は真っ白な世界に覆われるので、道をかき分けるために欠かせない雪上車が待機。

 

大谷さんを見るために、片側だけ歩行者向けになっている道路を散策。その中をこのあと乗る立山高原バスが雪の壁に沿いながら走行。

 

⛄雪の大谷 

Snow Corridor (Yuki no Otani)

 

一面銀世界の中をゆく高原バス。

 

もうちょい先まで行きたかったところですが、15時過ぎになると歩行者とロープが撤去されさらに迫力ある雪の大谷にはいけず。それでもここから巨大な雪の壁を見る事ができたのでヨシ。

 

駅に戻って蕎麦屋さんの前にあるおやき食べて少し休憩。つぶあん。うまい。

 

🚍立山高原バス / Tateyama Highland Bus

 

アルペンルートで一番高い室堂駅から美女平駅までは、立山高原バスに乗車します。環境に優しいハイブリッドバスで、Coの排出を抑えるよ。アルペンルートの中では23キロと距離が最もあり、室堂から美女平まで標高差1,473mを下っていきます。

 

🚍立山高原バス / Tateyama Highland Bus

美女平行き / for Bijo-daira

 

室堂 / Murodo

15:40

美女平 / Bijo-daira

16:30

 

先ほど散策した雪の大谷を通過。車内にあるモニターではバスが通る名所を案内と共に流れます。

 

称名滝 / Shomyo Fall

 

遠くからですが細い滝が見える称名滝。こういった見どころを高原バスは徐行しながら走っていきます。先ほどいた室堂は標高2000mを越えているため、高い木々は映えてはいませんが、下るにつれ段々と木々も高くなっていきます。

 

カーブの多い立山有料道路の山道を走行するので、酔いやすい方はご注意。

 

🚉美女平駅

Bijo-daira Station

<標高/Elevation> 977m

 

標高1000mより下の美女平駅に到着。

 

立山黒部アルペンルートで最後に乗る立山ケーブルカーで、富山側の玄関口である館山駅へと下っていきます。

 

開業時からたぶんある駅名標。大文字でBIJODAIRA。

 

🚞立山ケーブルカー / Tateyama Cablecar

 

最後に乗る立山ケーブルカーは標高差500mを7分ほどかけて走行。夕方というのもあってかなり混んでいたので、このままサクッと立山駅へと下ります。

 

🚞立山ケーブルカー / Tateyama Cablecar

立山行き / for Tateyama

 

美女平 / Bijo-daira

16:40

立山 / Tateyama

16:47

 

🚉立山駅

Tateyama Station

<標高/Elevation> 475m

 

終点の立山駅に到着し、扇沢駅から6つの乗り物に乗り継いだ立山黒部アルペンルートはこれにて終了。だいたい5時間から6時間ほどでトロリーバスなどの特徴的な乗り物や、アルプスの自然を楽しみました。

 

トロバス…無事に乗れてよかったよ。

 

ちなみにケーブルカーの立山寄りには荷台が連結。元々は黒部ダムの建設用資材を運んでいましたが(車両は別だけど)、現在も大きな荷物を運んでいます。

 

駅構内には待合室と売店フードコートが。ただ通り過ぎただけですが、富山側の原価口というのもあって色々と充実。あそこでお蕎麦とか食いたかったなぁ。

 

富山地方鉄道 (富山地鉄)

Toyama Ragional Railway (Toyama Chitetsu)

🚉立山駅

Tateyama Station

(T-56) 立山線 / Tateyama Line

 

今回、扇沢から使用している立山黒部アルペンルートきっぷはここから乗る富山地鉄の電鉄富山駅まで有効。次発車する電車が特急のため特急券を買って、改札へと入ります。

 

夕方の時間帯だから券売機も並んでたのに、対応している駅員さん一人なの…どうにかならんものか。他にも駅員さんがいたけんど…う~ん。

 

🚋モハ13000形電車 (元 京阪電鉄3000形)

EMU Series Moha-13000

(former Keihan Railway Series 3000)

 

富山地方鉄道は自社の車両も保有している他、かつて関西や首都圏で活躍した電車も運行。立山から乗るのは京阪電車で走っていた3000系。正直いうと乗るなら元西武のレッドアローだったよかったなぁというワガママ。

 

元京阪のテレビカーなので、座席は転換クロスシート。関西でよくある座席。

1時間ほど乗るので少し眠りながら、快適な電車旅を楽しみます。

 

🚋[T] 富山地鉄 立山線

| Toyama Chitetsu Tateyama Line

特急 電鉄富山行き

| Limited Express for Dentetsu-Toyama

 

立山 / Tateyama

16:59

電鉄富山 / Dentetsu-Toyama

17:54

 

立山駅を発車しすぐに常願寺川を渡ります。

 

立山連峰を車窓に、電車に揺られながら富山へ。

 

北陸新幹線、あいの風とやま鉄道の線路と合流し、電車はまもなく電鉄富山駅へ。

 

🚉電鉄富山駅 (T-01)

Dentetsu-Toyama Station

本線 / Main Line

立山線 / Tateyama Line

不二越・上滝線 / Fujikoshi・Kamitaki Line

富山市 桜町 / Sakura-machi, Toyama City

 

以前も行った事ある電鉄富山駅に到着。電鉄と書いてるけど、富山地方鉄道ね。駅はその時訪れた頃とは違い2面2線の構造(前は3面4線)。縦列に停車しており、なんか京阪の淀屋橋駅みたいな感じ。

 

将来的には新幹線や在来線と同様に、電鉄富山駅ホームも高架化するので2024年現在の姿はあくまで仮設の状態。

 

🚋モハ14760形電車 / EMU Series Moha-14760

🚋モハ17480形電車 (元 東急電鉄8090系)

EMU Series Moha-17480

(former Tokyu Railways 8090)

 

終端部には地鉄オリジナルの14670形と、東急で活躍していた17480形が並んで停車。カラーリングも東急大井町線で走っており、そん時見た事ある電車だったので、久しい再開。お前…ロングシートで宇奈月温泉に行くのかよ…。

 

大井町線と化した富山地鉄。4ドアの車両でありながらも、基本的には前と後ろの2ヵ所のみしか使われておらず、中間の2つドアは埋め込められています。特にラッシュで活用するとかは無かったのが…。

 

いやでも富山から宇奈月温泉まで大井町線に乗んのかなりキツイべよ。

 

改札を出て富山駅のロータリーへ。バスは都バスのカラーリングを逆にした地鉄バスが休んでいます。富山駅からは富山地鉄の路面電車も発着しているので移動に便利。

 

この後は環水公園にあるスタバでコーヒー飲んだり、富山駅の在来線ホームで電車撮ったりしておりました。

 

富山駅構内とやマルシェにある大喜にて名物の富山ブラックラーメンを夕食にいただきます。これで3度目来たけど、やっぱしょっぱいね…ご飯ないとキツイわよ。

 

ラーメンを食べて塩ソフトクリームを食べて、今宵泊まる東横インへ移動しこの日は終了。ようやく念願叶ったアルペンルートに行けてたので満足です。

 

翌日は路面電車撮ったり富山市内をノープランでどっか行きます。