📅2025.11/10
月曜日 / Monday
前回:新宿から聖蹟桜ヶ丘まで臙脂帯を追い求め

令和に復活した臙脂帯の7000系を撮るため京王線に訪れたこの日。
このあとは京王八王子駅へと向かいますが、高幡不動駅で動物園線に乗り換え一旦の寄り道。乗り換えた動物園線で運行される7000系車内には、多摩動物公園で展示されているゾウなどの動物が描かれていました。
奥には京王電鉄のキャラクターであるけい太くんの仲間たちも描かれています。
京王電鉄
Keio Railway

🚉多摩動物公園駅
Tama-Dobutsu koen Station
多摩动物公园站 / 다마도부쓰코엔역
(京王れーるランド / Keio Rail Land)
▮(KO-47) 動物園線 / Dobutsuen Line
東京・日野市 程久保
❘ Hodokubo, Hino City, Tokyo, Japan
一駅で終点の多摩動物公園駅に到着。乗った7000系は外観にも全体的にラッピング。

🚃7000系電車 7801編成
「キッズパークたまどうトレイン」
EMU Series 7000 '7801 Formation'
"Kids Park Tamado Train"
もちろん前面も一枚。これで現役で活躍する7000系の臙脂帯、現行カラー、ラッピングの3種類を一日で記録。桜色の帯も似合うんですよね。
京王れーるランドへ少し寄り道

🚋京王れーるランド
Keio Rail Land / 京王铁路乐园 / 케이오 레일랜드
そして駅に併設する「京王れーるランド」へ。以前も訪れた事があり、展示している6000系が現行カラーから臙脂帯に塗り替えた以来の訪問です。
目の前には7000系と8000系のカットモデルが並んで展示。7000系は引退し廃車されているのに対し、比較的新しい8000系は何故顔部分だけと思ったんですけど、もともと4両編成だった時の先頭車が、中間化改造される際に取り外したものなんですと。ただガラスが反射しているので、若干撮りづらさはあります。
入場券400円を支払い館内へ。

🚋2400形 デハ2410号車
EMU Series 2400 'Deha 2410'
鉄道模型のジオラマなどが展示している他、屋外にはかつての京王線や井の頭線で活躍していた歴代の電車が5両展示。そして奥の6000系が本当に二色帯から京王帝都の臙脂帯に復刻してらっさる…スゲェ…。
ただ展示車両の周りにはミニ電車の線路があるので、若干の狭さも感じますがこればかりは贅沢言っちゃいけない。
手前の箱型の電車は1941年から1969年まで活躍した2400形。前に掲げてる行先表には高幡不動と多摩動物公園が記載。こういう箱型の電車って好きなのよね。

その2400形のドアにはスキマモリが乗車。
このスキマモリが乗る2400形はかつての京王電気軌道から、戦時中に合併した東京急行電鉄で2014号に改番し、戦後は京王帝都電鉄になった後、改造や改番を経て車体もアイボリーと臙脂帯をまとった経緯があります。そして側面窓下には京王帝都電鉄の頭文字からとったK.T.R.の文字。
K.T.R.=Keio Teito (Electric) Railway

そして京王帝都電鉄のロゴマーク。名前の厳つさもだけどロゴマークもなんか秘密結社の感じもしなくもありません。

そして2400形の横にある4両の電車たち。
この辺りからおなじみの京王線や井の頭線電車の並びになります。

🚋2010系電車 デハ2015号車
EMU Series 2010 'Deha 2015'
いわゆる湘南顔と呼ばれている二枚窓が特徴の2010系。国鉄80系から始まり、京王帝都のみならず東急や南海などにもこのデザインが普及しました。当時の標準色だったグリーンをまとっており、8000系の高尾山トレインもこの電車がモデル。
東急の青ガエルではございません。グリーン車の愛称も付いてたんですが、四葉のマークのアレとは別です。1959年から京王線で活躍したのち2010系は一部、愛媛県の伊予鉄道に譲渡。その後、千葉県の銚子電鉄に譲渡されて、一編成のみ現役で活躍しています。

🚋5000系電車 クハ5723号車
EMU Series 5000 'Kuha 5723'
京王といえばのアイボリーに臙脂帯をまとった5000系。1963年、速達種別の特急の導入と同時に、この車両の登場によりグリーンから標準塗装が変わりました。いつ見ても風格あるデザインなんですよ…超かっこいいよね。
京王で活躍したのち、富士急行線や伊予鉄道などの地方私鉄でも譲渡され活躍。以前、富士急行線で引退間近だった5000系を撮りに行ったんですよ。走る姿を見たのち、別の場所で展示している姿を見るとなんか不思議な気分。下吉田駅の留置線にまだいるんですけど、いつまで残るのか気になるところ。
▼富士山麓で活躍した5000系を撮るため富士急行へ
ことでんや伊予鉄など、四国では新型の導入で置き換えられるので、また京王に戻して動物園線や競馬場線の支線で走らせるなんて妄想も…2両かつ短距離なのでいけなくもない気がするけど、流石に信号システムとか整備諸々考えると非現実的でしょうか。
あと様々な地方私鉄で譲渡した際、それぞれの塗装に変更し走ってるのですが、みんな塗装が似合うのよね。

🚋3000系電車 クハ3719号車
EMU Series 3000 'Kuha 3719'
京王帝都電鉄の帝都の部分こと、井の頭線で活躍した3000系。1968年から88年まで製造された電車で京王で初めてのステンレスカー。井の頭線と言えばそれぞれの車両に塗られたカラーリングも、この3000系が初めて。京王線系統だと今回メインの7000系がお初。
ちなみに井の頭線と京王線は線路幅が異なっているため、現役時代ではこのような横に並ぶ光景なんて見られませんでした。展示されているこのクハ3719はバイオレットをまとい、特徴的なフロントマスクの交換や2枚窓を広げるなどのリニューアルを施した車両。何となく電気機関車みたいな面構え…と思うのはたぶん私だけ。

吉祥寺行きと表示された前面の幕を拡大して一枚。
ちなみに井の頭線の前身であった帝都電鉄(小田急の子会社)。京王電気軌道と別の私鉄でしたが、戦時中に東急に統合。そして戦後に再分割し京王帝都電鉄になり、1998年に現在の京王電鉄になったのですが…帝都の部分を無くしてしまうのは何とも寂しさというか。
そんな渋谷と吉祥寺を結んだ井の頭線3000系。北陸鉄道や上毛電鉄などの地方私鉄で譲渡され、数を減らしつつも現在も活躍しており、窓が大きくなった3000系は伊予鉄道やアルピコ交通(既に引退)に譲渡。
▼初期に製造された京王3000系に会いに金沢へ。
あと初期に製造された3000系も、北鉄浅野川線の内灘駅へ見に行ったんですよね。後に茨城で1両のみ保存整備しているんですが、あの時見に行ってよかった。

展示している5両のうち、3両が地方私鉄で現役で活躍。
すんごいよね…しかも3000系と5000系は京王時代は軌間が異なっていたのに、譲渡先の伊予鉄や岳南電車で同じ線路を共に走るという。

🚋6000系電車 デハ6438号車
EMU Series 6000 'Deha 6438'
そして京王の二色帯から京王帝都の臙脂帯に塗られた6000系。二色帯から2023年12月にこの姿に復刻されました。7000系とともにこの電車にも会いたかったんですよ。前面の幕には通勤快速と京王八王子行きの文字。
京王電鉄では初の4ドアと20mの車両として1972年から登場し、都営地下鉄新宿線に初めて対応した形式。左右の窓の大きさが違うのが特徴です。
おなじみ京王カラーも好きだけど、こういう造形の電車は単色帯が物凄く似合います。これぞ由緒正しき京王帝都電鉄。正しい京王帝都でオンオン泣いています。

本館のデッキからでも6000系だけこのような構図で記録。
こん時はハシゴに干渉されたけども。
あとあとに知ったのですが、ここで保存しているクハ6438は平成元年(1989年)に製造し、2009年に引退。最終増備された5ドアの編成も1991年製造との事なので、今回追いかけている7000系7728編成より新しい車両という事に少し驚き。
あ…あなた様は平成生まれだったのですか…。

左が京王で、右が帝都です。
オレも覚えたので、皆も覚えましょう。

🚌京王バス / Keio Bus
日産ディーゼル / Nissan Diesel
<RN₋210CSN> D784号車
館内には京王バスで活躍した小型バスも展示。自分がイメージする京王バスってこのカラーなんですよね。側面にはIC乗車券の普及のために実施されていたバス特のステッカーが。何回か乗るごとに割引するというサービスだったんですけど、あれよかったんだけどなぁ…。
館内の展示車両や展示物をいろいろと見つつ、そろそろ京王れーるランドをあとにします。コンパクトかつサクッと見学できるので、寄り道でもかなり充実した場所でございました。皆も京王帝都の風を浴びよう。

🚝多摩都市モノレール 1000系電車
Tokyo Tama intercity Monorail EMU Series 1000
再び京王…の前に並行する多摩モノレールの車両も一枚。ちょうど多摩ニュータウンを舞台にしたジブリ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」のラッピング車両が多摩動物公園駅に入線。
多摩や立川エリアってアニメの舞台になっている作品多いので、とあるシリーズとか今後ラッピングされたりして…と思ってたらすでにラッピングした事あったんですね。
再び、臙脂色の帯を求めて

🚉高幡不動駅 (KO-29)
Takahata-Fudo Station
高幡不动站 / 타카하타후도역
▮京王線 / Keio Line
▮動物園線 / Dobutsuen Line
東京・日野市 高幡 / Takahata, Hino City, Tokyo
動物園線で高幡不動に戻って再び京王線へ。今回乗った7000系のラッピングもですけど、この後期車の臙脂帯も動物園線で走るなんてのあったらいいなぁ。
だいぶ鉄道マニア向けになってしまうでしょうけど。

🚉京王八王子駅
Keio-Hachioji Station
京王八王子站 / 케이오 하치오지역
▮(KO-34) 京王線 / Keio Line
東京・八王子市 明神町
❘ Myojin-cho, Hachioji City, Tokyo
各駅停車でのんびりと京王八王子駅に到着。1面2線の地下ホームかつJR八王子駅から離れているこの場所。比較すると京王線新宿駅みたいな感じの2面3線ホームを昔は勝手に想像してたので、イメージより寂しさを感じる気もしなくもありません。

🚌西東京バス / Nishi-Tokyo Bus
追い求めている臙脂帯の7000系7728編成は、このあと来るので一旦改札を出て駅前から出るバスを一枚。西東京バスの塗装は同じグループである京王帝都バス時代のデザインを受けでいるとの事。このレトロチックなカラーリング好きなのよね。

🚋7000系電車7728編成
EMU Series 7000 '7728 Formation'
(復刻塗装 / Revival Color)
再びホームに戻ってお目当ての7728編成が地下ホームにゆっくり入線。ホームドアが無いので、昔ながらの地下駅の雰囲気が撮れます。発車標のLEDはご愛敬。

行き止まり部分からも撮影。
車体とホーム壁面の臙脂帯が統一感あって好き。
折り返し各駅停車の新宿行きとして運用。
発車まで時間あるので諸々スナップしていきます。

側面のプレートのK.T.R。
北近畿タンゴ鉄道(現:京都タンゴ鉄道)の略称ではございません。
京王帝都電鉄の略称です。
前回の記事と合わせてこれでもかってくらい言ってるよね京王帝都。
響きがいいから何度でも言っちゃう。

あと旧書体の車両番号も忘れず記録。
帯のみならず、実際に使われた旧書体の車両番号やK.T.R.までも再現するという、ここまでやんのかというこだわりっぷり…京王の中の人は相当なオタク…。

縦書きの駅名標ともスナップ。もちろん臙脂帯がたくさんが沢山走っていた時期にはナンバリングはありませんが、これはこれで昔の駅の雰囲気出てる。

🚉北野駅 (KO₋33)
Kitano Station / 北野站 / 키타노역
▮京王線 / Keio Line
▮高尾線 / Takao Line
東京・八王子市 打越町
❘ Uchikoshi-machi, Hachioji City, Tokyo
7728編成に乗って一駅隣の北野で下車。
特急で追い抜いて沿線で撮影します。

少しずつ日が傾いてきた時間帯。
銀色のコルゲートと臙脂帯が日にあたってよりカッコよく見えます。


先に新宿駅に向けて出発した7728編成を見送りつつ、走り去る姿を記録。
丘陵地帯に築かれた住宅街と私鉄電車の風景、良いよなぁ。
このあとは後続の特急に乗って笹塚駅、そして京王新線に乗り換え幡ヶ谷駅に下車。

▮(KO-03 ~ KO-04) 幡ヶ谷~笹塚
Hatagaya ~ Sasazuka
幡ヶ谷駅付近にある歩道橋から望む笹塚の街。背景に照らされて見える富士山とともに、先ほど追い抜いた7728編成と後期車の7000系を一枚。ただこの時間だと背景かメインかをどっちにピント合わせんのかムズイですよね。結果的にどっちつかずな感じの一枚になったけど、撮れたのでヨシとします。
以前から気になってたこの場所。まさかここから京王線と富士山が撮れるなんて思いませんでした。

ちょうど単線となっている区間から、あんま上手くない流し撮り。
東京の都会のど真ん中で単線というのも、なんか不思議な感じ。
笹塚~新宿の間は実質複々線となっているこの区間。地下に潜る新線と交差する関係上、京王線の上り線が遅れて地下に潜る構造なんですと。

🚉笹塚駅 (KO-04)
Sasazuka Station / 笹塚站 / 사사즈카역
▮京王線 / Keio Line
▮京王新線 / Keio New Line
東京・渋谷区 笹塚 / Sasazuka, Shibuya City, Tokyo
少し急いで笹塚駅に行き、新宿で折り返した7728編成を最後に撮ります。
ラッシュ時かつ折り返しも早いので…イチかバチかだったんですけど、間に合ってよかった。

富士山を背景に、笹塚を発車した7728編成は高尾山口へ向けて出発。富士山とのショットは明るい時間に撮ってみたいところ。
これにて臙脂帯に復刻した7728編成の記録はおしまい。地味に京王の電車を半日撮りまくるというのも初めてでしたね。
🚋5000系電車 「京王ライナー」
EMU Series 5000 "KEIO LINER"

🚉新宿駅 (KO-01)
Shinjuku Station / 新宿站 / 신주쿠역
▮京王線 / Keio Line
▮京王新線 / Keio New Line
東京・新宿区 / Shunjuku City, Tokyo
最初に訪れた新宿駅にまた戻り、ラッシュ時の京王線の風景を撮影。
すでに京王ライナーが運転する時間帯に。日中は座席がロングシートになっている5000系も、京王ライナーの運用時になるとクロスシートになって本領発揮です。

🚋7000系電車 / EMU Series 7000
そして最後に現行カラーをまとう7000系前期車を撮って、京王線の撮影はこれでおしまい。臙脂帯をまとった7728編成を見た事で、京王7000系がより魅力に感じる一日になりました。
京王れーるランドにも行けて、より京王帝都の風を浴びれて満足。