ピースボート80爺の世界一周 (65) 帰船リミット迫る・・・ 6.11(火) | ピースボート80ジジイ世界一周

ピースボート80爺の世界一周 (65) 帰船リミット迫る・・・ 6.11(火)

私の船室は左舷、9Fにある。 着岸すると船着き場が目の下で、良く見える。

船から幹線道路までは100m位だろうか・・・

ベルゲン・ノルウェーの出港は、6月5日22時なので21時までに帰船し、

IDカードのチェック、荷物のX線検査を済ませなければならない。

 

21時と言っても、当地では未だ明るい。

皆、時間内に帰ってくるかな・・・と何気なくバルコニーから眺めていた。

急いで走って帰ってくるグループもいる。 タクシー横づけで帰ってくる人達も・・・

小雨が降ったり日が差したり不安定な天気だ。

船のスタッフがトランシーバーを持ち、道路に立ち、

途中に立ち数名、皆、首を長くしている。

寒いのにお仕事とはいえ、ご苦労様です。

もし乗り遅れて取り残されたら、どうするのだろう? 

自己責任で次の寄港地まで辿り着かなければなるまい。 

地元警察は面倒を見てはくれまい。

船も何分までかは、許容範囲で待ってくれるだろうが・・・

親戚でもないのに・・・そんな心配がよぎる。

 

若い女性の二人連れ、埠頭を散歩したり船をバックに写真を撮ったり、

21時過ぎても全く船に戻る気配なし・・・何をしているのだろう? 

早く帰船すれば良いのに・・・

グループの友達が戻るのを待っているのだろうか?

 

若い男女の二人連れも戻って来た。 男性は長身の白人だ。

抱き合って写真を撮ったり、スタッフに撮影依頼したり、イチャイチャ・・・

21時はもう過ぎてるぞ! ニャロメ! と思っていたら・・・

男性は手を振りながら道路に向かった。 ここに住んでいるようだ。

束の間の逢う瀬であったのか・・・

ならば、さぞかし名残りも惜しかろう・・・それなら許す!

 

21:40過ぎ・・・スタッフも3人となり焦っている様子・・・

そこへ、ツアーのバスが戻って来た。 4台も・・・

後で聞いたら、交通事故の大渋滞に巻き込まれたとか・・・

乗船窓口は大混雑したが、無事、時間通り出港出来た。

メデタシ! メデタシ!

 

若い女性の二人連れは、バスから下りてきた友人とハグし、

一瞬の旧交を温め、お互いにプレゼントを交換している。 

何だ、地元在住の娘さんだったのか・・・それならこれも許す・・・

バスがこんなに遅れなければ、もっとお話しできたのに・・・お気の毒・・・

担当官でも無いのにエラそうに・・・許すのだ・・・取り合えず・・・

 

ヒマなジジイのヒューマン・ウォッチング・・・ショート・ショート・ストーリーでありました。